(セ・リーグ、巨人11-5広島、10回戦、巨人7勝3敗、21日、東京D)お待たせ1勝。右肩のコンディション不良で出遅れた巨人・山崎伊織投手(27)が21日、広島10回戦(東京ドーム)に先発し、六回途中まで6安打2失点。114球の粘投で今季初勝利を挙げた。打線は今季最多タイ16安打の猛攻で、88試合目で初の2桁得点となる11点を挙げ快勝。首位のチームは3連勝で4カード連続の勝ち越しを決め、今季最多の貯金10とした。
久々に浴びた東京ドームの大声援が、背中を押した。右肩のコンディション不良で出遅れた山崎が、復帰後初の本拠地登板で待望の今季初勝利。「やっぱり東京ドームに早く帰ってきたかった。前半戦は何の力にもなれなかったので、ここから最後まで頑張りたい」とお立ち台で誓った。
五回までに打線が11得点。大量援護を味方に、80キロ台のカーブも駆使しスコアボードに0を並べた。「点差がついていたので、思い切りいった」と四回には野手顔負けの打棒で中越えの二塁打。投打で躍動し「1軍でこうやって試合に出られていることが幸せ」とプレーできる喜びをかみしめた。
昨季まで3年続けて2桁勝利を挙げ、開幕投手筆頭候補として迎えた今季、開幕直前に右肩のコンディション不良で故障班に合流した。5月に2軍で実戦復帰するも右肩の違和感を訴え、2球で緊急降板。再びリハビリ生活を余儀なくされた。
「試合もないので毎日トレーニングできるし、いろんな投げ方もできる。でもやっぱり、試合に投げないと野球はうまくならないなと感じた」
圧倒的な球速や変化球に頼るわけではなく、18.44メートル先に立つ打者との駆け引きの中で成長し、自らの存在価値を高めてきた。だからこそ、真剣勝負の場に立てない日々がもどかしかった。離脱中も1軍の試合は見続けた。「故障班にいて、いいことはない」。美談にするつもりはない。ひたむきに地道なリハビリを乗り越え、緊迫したマウンドに帰ってきた。
山崎の復活白星で、チームは3連勝。4カード連続の勝ち越しで貯金を今季最多の10とし、阪神と同率で首位に並ぶ。橋上監督代行は「(前回の)復帰登板の方が少しよかった感じがしたが、それでもしっかりゲームはつくれる。さすがだと思う」とたたえた。
球宴前最後の登板で手にした1勝も、山崎が満ち足りることはない。「前の試合もですが、六回に点を取られているので。もっと引き締まったいいピッチングをしないといけない。プレッシャーもすごいけど、その中でしっかり結果を求めて頑張っていきたい」。戦いの日々で、再び進化を遂げていく。(浜浦日向)