二回に俊足を飛ばして生還し、ベンチで迎えられた代走の三森(撮影・荒木孝雄) DeNAは7日、社会人野球のJFE東日本と練習試合(横浜)を行い、三浦大輔監督(51)はクライマックスシリーズ(CS)を想定して指揮を執った。二回に代走で出場した三森大貴内野手(26)は、先制点の起点となる二盗に成功。チーム随一の機動力は勝負手として期待されており、臨戦態勢を整えた。試合は6-0で快勝。三浦監督は8月に左手親指付け根の手術を受けた牧秀悟内野手(27)を8日から1軍に合流させることを明らかにした。
DeNA・三浦大輔監督たかが練習試合ではない。されど練習試合だ。今季限りで退任する三浦監督が、CSをにらんで早々にベンチから腰を上げた。動いたのは0―0の二回。先頭の山本が右前打で出塁すると、すかさず三森を代走で起用した。個々が調整に重きを置き、交代した選手が再び出場できるルールで行われた一戦。それでも「もちろん全て想定していた」と本番さながらに指揮を執った。
三森は続く度会の3球目にスタートを切り、頭から滑り込んで二塁を陥れた。度会の右飛でタッチアップを決めて三塁に進むと、石上の遊ゴロの間に生還。初対戦だった相手バッテリーの情報はなく、一回にベンチから投手のけん制を観察し、盗塁のイメージを膨らませた。一仕事を終え「まあ、言われていたので」と涼しい表情だった。
今季は91試合でリーグ3位の22盗塁。盗塁死は8度だった。31試合が代走での出番で、1点を争う終盤に幾度となく相手の警戒をかいくぐった。足の切り札と見込む三浦監督に「厳戒態勢の中でも決められるのはプロフェッショナル。三森でアウトならしようがない」と言わしめるほどだ。
11日に始まるCSファーストステージで激突する3位の巨人には、レギュラーシーズンで9勝15敗1分けと大きく負け越した。順位こそ2位と上回ったが、苦戦を強いられたのは事実。手堅い攻撃や早めの継投で接戦になりがちな短期決戦では、機動力が突破口となり得る。三森は「よりプレッシャーをかけて次の塁に行けるように」と気を引き締めた。
三浦監督は内野手登録の三森を右翼の守備に就かせ、CSでの起用の選択肢を確認した。内野席を無料開放し、本番同様のデーゲームで歓声が響く横浜スタジアム。8日を含む練習試合は「試すことを中心にやっていく」と位置づけ、8日はバウアーを救援でテストする。2年連続の日本一を成し遂げるため、覚悟を決めてタクトを振る。(鈴木智紘)