デスターシャポーズを決める佐野恵太。夏男として打線を引っ張る(撮影・荒木孝雄) プロ野球は27日にセ・パ両リーグ内の対戦が再開する。活躍が期待される選手に迫る「キーマンを直撃」の最終回は、DeNA・佐野恵太外野手(30)。首位浮上の鍵を握る好打者は昨季の7月に月間打率・379をマーク。ソフトバンクの元内野手、松田宣浩氏(42)と灼熱のグアムで自主トレーニングをともにしたことが、夏場に強い要因だと語った。(取材構成・阿部慎)
――4月終了時に・238だった打率は・275と巻き返した
「開幕してホームランがなかなか出ず、バットの重さを変えてみたり、試行錯誤の中で5月の終わりからホームランが出始めた。まあまあな打撃ができている」
――今季1号本塁打は5月17日。同30日から20グラム重くした890グラムのバットを使い、翌31日のヤクルト戦から3試合連続本塁打。5月は打率・311と好調だった
「急に打球の角度もついた。フェンス手前で失速していたが、スタンドに届く打球が増えてきた。バットに関しては少しだけ変化があるぐらいの感じ。180度、ガラッと変わった変化はなく試合に入っていけた」
――変化を恐れない
「もし駄目でも一つの引き出しになる。合わなかったんだなという勉強になるし、タイミングで躊躇(ちゅうちょ)することはこれまでもなかった」
――昨季の7月は打率・379。レギュラーに定着した2020年以降の5季で、7月の月間打率は4割超が1度、3割超が3度と夏場に強い
「去年のこの時期はもっと打てていなくて、7月で盛り返すシーズンだった。ここ何年かは夏場に打てている」
――その理由は
「暑さは野手だけでなくピッチャーも影響があると思う。へばったときに、どちらが体力あるかというところ。2020年に松田(宣浩)さんの熱男塾に入門して自主トレでグアムに行ったとき、暑さの中での走り込みやトレーニングを経験した。あれ以上に暑い(と感じた)ことはない。今年も1月にグアムに1週間行き、炎天下でランニング、トレーニングを十分にやった」
2021年1月、福岡・久留米市内で行った自主トレでノックを受ける当時ソフトバンクの松田宣浩。後方左はDeNA・宮崎敏郎、後方右は佐野恵太――20年は初の打撃タイトルとなる首位打者に輝いた。グアムの暑さは原点といえる
「休憩中はずっと膝に手をついて、下を向いていた。起き上がれないぐらいきつくて、衝撃を受けた。成績を残している人はしっかりとした練習、トレーニングをやっている。いい勉強になった。自分は夏に強いんだと言い聞かせながら今もやっている」
――11月に31歳となる
「まだまだ25、26歳のつもりで野球をやっている。それでもストレッチ一つにしろ、準備にしろ、体に気を使うことは年々、増えている。30歳を超えて体のことも気遣いながら、気持ちは若くいるようにしている」
――交流戦は7勝11敗の10位。首位阪神を3・5ゲーム差で追う2位タイで、リーグ戦再開を迎える。今季は投手陣の奮闘が目立つ
「今の野球は防御率が1点台、2点台前半のピッチャーがたくさんいる中で、いかに点を取るかだと思う。負けるときは点が入らないことが多い。クリーンアップを打たせてもらう以上、しっかりと点を取ってあげないと。ピッチャーに気持ちよく投げてもらいたい」