いよいよ阪神は苦しくなってきた。優勝の可能性を問われると「まだ1カ月もあるんやで」「昨年日本一の経験が生きるのはこれからや」と、さも分かったようなことを言っている。が、「広島にマジック点灯か?」なんて報道がなされ、実際に数字で優勝ラインを示されると、けっこう厳しい。いや、難しいかも。
このコラムに書くテーマも思いつかなくなってきている。1年前の今頃は何を書いていたのか、振り返ってみたら「MVPは誰?」という実にお気楽な話をダラダラ綴っていた。優勝はもう間違いなく、その先の話題を先取り。村上の新人王&MVPの2冠を推しており、これは的中している。
もともと、弱い時代の阪神担当として刻まれた負け犬根性の持ち主なので、超マイナス思考。超弱気。すぐに諦める。
優勝を信じている阪神ファンには、実に失礼な話だが、個人的には「3位以内」に入って、クライマックスシリーズ(CS)出場権だけは死守してもらいたいと思っている。さすがに、大丈夫だと思うが。
CSを逃したシーズンを何度も、体験した。10月の、日本一に向けて6チームが〝トーナメント〟でしのぎを削る時期に、秋季練習の取材をすることほど寂しいことはない。フェニックスリーグ参加の若手が、いくら好投しても、打ちまくっても「未来」は楽しめても「今」は楽しめない。だから「下克上」を夢見て、CS取材のホテルの予約は済ませている。敗者復活、そこにドラマがある。
ただし、岡田監督は球界でも屈指の「CS反対」論者だった。1年をかけて戦って、勝ちえたリーグ優勝こそ価値があって、それが〝たった3試合〟の敗戦で価値を否定されることなど、あってはならない、という思想だ。1年間の戦いに、どれだけ力を注いでいるかを、よく訴えかけていた。