2014年、甲子園室内で行われた指名練習で梅野(右)と話す黒田ヘッドコーチ。師弟関係だ 通算1000試合出場を果たした阪神・梅野隆太郎捕手(33)を2014年入団時にヘッドコーチとして指導したのが、黒田正宏氏(76)=サンケイスポーツ専属評論家。現役時代、南海、西武で捕手としてプレーした名参謀は梅野の活躍を〝ノムラ遺産〟と表現。新人開幕捕手をめぐって和田豊監督(当時)らと議論した日々を振り返った。
2014年3月上旬、ソフトバンクとのオープン戦後、和田豊監督、山田勝彦バッテリーコーチの3人で集まった。食事をしながら話したのは新人だった梅野を開幕戦(3月28日、対巨人、東京ドーム)で先発出場させてはどうか、ということ。より慎重にスタートを切らせたいという思いから最終的に先発は清水にさせたのだが、ドラフト制導入後、球団史上初の新人開幕マスクを任せてもいいというぐらいまで評価を高めていた。
もともと打力を買っての指名だった。大学日本代表の岩井美樹監督(国際武道大監督)が沖縄・宜野座キャンプを訪れたとき「バックスクリーンにほうり込みましたよ」と興奮気味に紹介してくれたのを思い出す。藤井彰人、鶴岡一成らベテランの域に達していた捕手が多く、生え抜きの捕手を何とか育てたかった。