岩崎に守護神指名された⁉ 佐藤蓮。やるっきゃないでしょ! 今年も、あと2日です。虎番サブキャップの新里公章は朝、新大阪から静岡に向かっていた。
「新幹線の中は人がいっぱいでした。僕の隣も子ども連れの方で…」
年末の空気を感じながら、草薙球場(草薙総合運動場硬式野球場)に到着した。阪神・岩崎、高橋、佐藤蓮、オリックス・増井が参加した静岡県人会の取材をするため。おい、球場ロビーにゴリラはいなかったか?
「ゴリラですか? 動物のですか?」
そう。
「ん⁉」
いなかったか?
「探せばいたかもしれませんが…」
さすが、サンスポ虎番屈指の〝いいひと〟新里だ。本当にゴリラが球場にいたら、野球教室をしている場合じゃない。
その頃、大阪・難波の編集局で運動部長の堀啓介がブルブルと体を震わせていた。
「草薙は昔、阪神と巨人のOB戦が行われていたなぁ。2002年か03年だったと思うけど、ちょうどその日にアリアスが残留することが他紙に載っていて、球場についた瞬間、当時の稲見キャップ(現企画委員)からめちゃくちゃ怒られた。それ以来、草薙と聞くだけで、稲見さんの顔を思い出すんだ」
堀はフゥとため息をつきながら、数メートル先でパソコンをたたいている〝ゴリラ〟稲見を眺めた。堀の苦い思い出を聞かされたゴリラは首をかしげながら「俺は全然、覚えていないんや。そんなことあったかな」とつぶやいた。案外、怒る側というのはそんなもんだ。
1年365日、阪神を取材し、原稿をたっぷり書き、朝になると他紙と見比べ、ニュースを抜かれるとカメのように頭を体に沈めながらキャップの顔色をうかがう。朝が怖くなる。その傷が経験となり、成長する。だからこそ、虎番はやりがいがあるのだ。
新里は「僕はフレッシュオールスターが草薙で行われたとき、失敗しましたね」という。ほう。「雨がめちゃくちゃ降っていて、五月雨式に取材が続いて。ズブぬれになった記憶があります」。それは寒かっただろう。風邪引かなくて、よかった。でも、もっともっとキツ~イ失敗が誰もがあるから、そのときは堀の話を思い出すんだゾ。
「静岡は風が強かったのですが、暖かくて、イベントも楽しかったです。僕の今年の勤務も終わり。来年は寅年だし、優勝原稿を書けるようにしたいです」
そう話す新里と同じく、大阪・野田の阪神電鉄本社も仕事納め。阪神は坂井前オーナー時代から「来年の漢字」を発表するのがこの日の恒例だったが、コロナ禍でお預けとなっているようだ。
「今年の漢字」が京都・清水寺で発表され、2週間後ぐらいに阪神が「来年の漢字」を発表する。この絶妙な? タイムスケジュールが好きだった。そして、何といっても坂井前オーナーは国語辞典を手に一生懸命考え、毎年、凝りに凝っていた。〝アニキ〟金本政権が誕生した15年12月の「鋭」が秀逸。「金本の金に、兄貴が眉毛をつり上げている」。総帥が電鉄本社のロビーでキマジメに説明する。山田く~ん、座布団3枚もってきて! と叫びたくなる。来年末こそ「2023年の漢字」が日本一早く発表されますように!
新里はカンテレで31日午後3時45分から放送される「こやぶるSPORTS超 優勝オリ&猛虎&金メダリスト野球に駅伝にゴン攻めSP」の収録も取材するなど孤軍奮闘。22年はゴン攻めの新里を期待していますよ!