1300万円アップに笑顔の馬場。1年間頑張ったらちゃんと評価してくれる 米国に続きオーストラリアも来年2月に迫った北京冬季五輪の外交ボイコットを決めた。イギリスもその方向だ。中国当局による新疆ウイグル自治区などでの人権侵害に抗議する姿勢を示す狙いがあるんだとか。小欄もウイグル問題はハッキリさせてほしいと思っている。だが、言いたいことはそれではない。
外交ボイコットが一番モヤモヤするのは、国家要人は行かないのに選手団は行くということだ。選手たちにとって、五輪は待ちに待った4年に1度の大会。政治の都合で選手までも行かせないのはかわいそうだから、選手だけは行かせよう。それもわかる。わかるが、モヤモヤする。
五輪は平和の祭典だ。開催期間中は、世界中の紛争を休戦にする決議を採択するくらいである。ならば世界中の国家元首が中国に集まって、ウイグル問題は正直なところどうなんだ⁉ と徹底的に話し合ったらどうか。世界のエラい人々の頭の中には、浪速の編集局の片隅にいるオッサンが考えもつかないような深謀遠慮があるのかもしれない。だが、五輪は平和の祭典という原点に立ち返るならば、そういうことがあってもいいんじゃないか。別に中国の味方をするわけじゃないけど。
一方、プロ野球の世界は契約更改交渉のまっただ中。比較しちゃいけないが、こっちも緊張感漂う世界である。活躍した選手は給料が上がるし、できなかった選手は下がる。1億円とか2億円とかスゴい数字に目が行きがちだけど、そんな金額が稼げるのはひと握り。引退後に悠々自適の生活を送るには、いつクビになるかわからない世界で普通のサラリーマンが一生で稼ぐくらいのお金をもらわなきゃならない。
「昔は『1000万円しか上がりませんでした』とか豪語する選手がいたりして、プロ野球って子供たちに夢を見させる世界やなぁと思ったけど、最近はそういう選手は減ったなぁ。みんなマジメというか、言葉を慎重に選んで話していて、面白みはなくなったわ」
8日に西宮市内の球団事務所で阪神の契約更改を取材した編集委員三木建次である。確かに、昔の契約交渉の取材は悲喜こもごもで面白かった。思いのほか年俸が下がって怒る人、泣く人。代理人を立てて球団と争ったりとかいろいろあった。
「そういう意味では、きょうの藤浪君の契約更改の取材は久々にジーンと来たわ。今年一番、本音をしゃべってくれたなぁという感じで。『来年こそ頑張ってや』と、これまで以上に応援する気持ちが強くなったわ」
ジーンと来た三木編集委員の原稿は1面でじっくりお読みください。2016年には1億7000万円もらっていた選手が、6年連続のダウン。そりゃあ〝クソ~〟となるだろう。確かに藤浪晋太郎がプロ入りしたとき、どんだけ稼ぐんだろうと思ったものだ。
ちなみに、今年6月に選手会が発表した支配下選手の平均年俸は約4170万円。一般的な会社員の生涯賃金は約2億5000万円と言われているので、単純計算でも6年は活躍しないといけない。ただ、これは計算上の話。1年目はドラフト1位でも年俸1500万円くらい。まずはこれが4000万円に上がるまで頑張らないといけない。4000万円といえば1軍で数年活躍しないともらえない金額だ。こう考えると、プロ野球って本当に厳しい世界だなぁと思いますよね。