阪神は来季も助っ人8人態勢を継続する方針だが、その中身の起用法は〝SDGs〟な側面もありそうだ。嶌村球団本部長は「矢野監督とのチーム編成構想の中で、同様のステータスの選手の外国人選手を複数抱えて日本人の若手選手が成長するまで、そういう形でいこうよ、というチーム編成でこの2年間やってきた。来年についても同じようなシステムで」と狙いを説明していた。
今季、外国人枠が〝渋滞〟したときといえば、マルテが後半戦再開からなかなか昇格できなかった時期が印象的。アルカンタラを中継ぎ起用し、ロハスも日本野球に順応し始めたため、助っ人枠はいっぱいだった。
リフレッシュのために東京五輪のリーグ中断期間を利用して母国に一時帰国し、7月25日の再来日後は隔離期間をへて慎重な調整をこなしたものの、首痛発症というアクシデントもあった。8月31日の中日戦(甲子園)からようやく1軍に昇格し、その後はクリーンアップとして奮闘した。
ただ、モチベーションの低下を防ぐために球団関係者が2軍調整中のM砲とコミュニケーションをとっていたと聞く。相撲担当時代の感覚だと、親方と弟子の上下関係は絶対で、力士の精神面のコントロールもシンプルだったように思うが、同じようにはいかない。嶌村本部長は「何でもメリットやデメリットは出てくる。うちはこの何年かは今の(助っ人)8人というか、いろいろありますよ、そこは踏まえた上で危機管理上、複数を保とうという方針に現状は傾いている」。これという正解はないのだろう。今季の経験を踏まえて、阪神は持続可能な起用法を模索していく。(新里公章)