日本シリーズ進出を決め、グラウンドを一周するオリックス・中嶋聡監督=京セラドーム大阪(撮影・中島信生) (パ・クライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3戦、オリックス3-3ロッテ、オリックス3勝1分、12日、京セラ)オリックス・中嶋監督の戦況の見極め、選手を信頼した起用法は、さすがにパ・リーグを制したチームだと感心させられた。
第1戦の山本は勝ちが計算できるにしても、第2戦は初めてCSの大舞台で投げる田嶋が6回無失点。この日、山崎颯を三回途中で代えたのは早すぎかと思ったが、その後の救援陣が2失点で粘り、九回の同点劇につなげた。
攻撃でも指揮官の勝負勘がさえていた。九回は1点取ればいいので、無死一塁は犠打で確実に走者を進めるところ。一、二塁になれば、なおさらだ。ロッテの守護神・益田から5-7番が3連打なんて、普通は考えもしない。「ここは強攻策でいける」という勝負師の勘だ。信頼した選手たちが見事に期待に応え、監督冥利に尽きるだろう。
ロッテの投手陣が良かったこともあるが、打線は絶好調とはいえない。それはヤクルトも同じ。日本シリーズは投手力の勝負になると思う。
ただ、第4戦があれば宮城と佐々木朗の投げ合いだったはず。勝敗抜きで楽しみにしていた同級生対決がCSで実現せずに残念だったと、付け加えておきたい。(本紙専属評論家)