佐藤輝は午後からの個別練習でフリー打撃に臨む。打つのは問題ないのだが…。(撮影・水島啓輔) 膝が痛い! 阪神・佐藤輝明内野手(22)が11日、シーズン中から左膝痛を抱えていたことが明らかになった。この日、球団から発表され、本格化した甲子園での秋季練習は一部別メニューとなった。走塁や守備の練習はせず、打撃練習だけで汗を流した。ただ、打つ方は特打にも参加して、快音を連発。回復を促しつつ〝打ち込みの秋〟とする。
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甲子園に衝撃が走った。午前9時55分。練習開始前のミーティングが終わると、佐藤輝がトレーナーとともに室内練習場へ。その直後だ。
「シーズン中からの左膝痛の影響で、本日からの秋季練習は一部別メニューで行います」
突然の球団発表。けがとは無縁と思われていた男だけに報道陣もザワついた。ウオーミングアップや走塁&守備練習とメニューが消化される間、その姿はなし。しかし、打撃練習が始まるとグラウンドに戻ってきた。フリー打撃で打撃投手の緩い球を39度、フルスイング。左膝を痛めているとは思えない迫力だった。
「無理をしない程度に。できることをやろうという感じですかね」
午後からの個別メニューでは北川打撃コーチのアイデアで後ろ、横から投げてもらってのトス打撃を行うと、続けざまにフリー打撃で125スイング。柵越えは5発だったが、左中間、右中間に鋭い当たりを飛ばした。
報道陣からの左膝に違和感はないか? という質問に「だから、やっているんですけど」と笑った。最後に大山とともに行ったロングティーではスタンドに白球をポンポンほうり込んで、秋季練習2日目を終えた。
「詳しいことは言えないですけど、(痛めたのは)終盤ですかね。完治していないので、この秋は様子を見ながら、しっかりレベルアップできるようにやっていきたい」
守備や走塁練習にはドクターストップがかかったが、打撃練習に関しては制限はなかった。矢野監督は別メニュー調整になった経緯を「診断の結果」と説明し、シーズン中も「ゼロではないよね」と影響があったことを明かした。ただ、重症ではなかったことは不幸中の幸いで「まあ来季、しっかりいけるように、パワーアップ(して)。幸い、バットは振れるので」と話した。
今季、チームトップの24本塁打、64打点をマークし、打率も・238。5月には月間MVPにも輝いた。とはいえ、プロ野球ワースト6位タイとなる173三振を喫し、不振で野手の連続打席無安打記録に並ぶ「59」も記録。宿題をいっぱい抱えてオフに突入した。井上ヘッドコーチからは「映像を見たり、スコアラーから勉強したり。そこから生まれる野球脳もある」と指摘されている。秋季練習は走ったり守ったりできない分、バットを振って映像でスイングチェックに励む。
「無理をする時期ではないと思う。(守備などは)しっかり治してから。また来年に向けてという感じですね」
チームも自身もスタートが上々だった分、悔しさばかりが残った2021年。最後は左膝痛も抱えて終わったが、災い転じて福となす-としてみせる。(三木建次)
★いろいろな角度でティー ◆…北川打撃コーチは佐藤輝の練習メニューにトス打撃を取り入れた意図について「あの子は置きティーしかやらない。遊び感覚というか、いろいろなことに対応するために、いろいろな角度でティーをやらせることが大事かな」と説明した。シーズン中は練習方法に口出ししなかったが、レベルアップのために方針転換する。「フルスイングは彼の持ち味なので変えない。自分でも何が足らないか分かっているでしょう」と話した。