スズカハービンで東京ジャンプSを勝ち、ガッチリ握手する難波剛健騎手(左)と高橋義忠調教師 先週13日に東京競馬場で行われた第28回東京ジャンプS(J・GⅢ、芝3110メートル)は、3番人気のスズカハービン(栗東・高橋義忠厩舎、牡6歳)がノーミスの飛越で快勝。鞍上の難波剛健騎手(43歳)=栗東・フリー=は、2015年J・GⅡ阪神スプリングジャンプ(サンレイデューク)以来11年ぶりとなる障害重賞3勝目をマークした。
「ようやく結果を出すことができました。口向きやコントロールの難しさのある馬ですが、日々の調教でやってきたことがようやく形になりました。まだ粗削りな馬ですが、丁寧に形にしていけば、まだまだ上に行けると思います」とレース後の囲み取材で笑顔を見せていた難波騎手を見ていると、取材するこちらまでほっこりとする気持ちになった。
2001年3月3日に栗東・高橋成忠厩舎からデビュー。初騎乗のサンコメーテス(3月3日、阪神10R・鳴門S9着)、初勝利のサンラヒブニセイ(4月22日、福島9R・遠野特別)、初重賞勝ちのサンレイデューク(2014年J・GⅢ東京ハイジャンプ)はいずれも『緑・黄袖緑一本輪』の勝負服。スズカの冠名で知られた永井啓弐氏の所有馬だった。この服色を引き継いだ永井宏明氏にとっても初めての重賞制覇となった。「初騎乗も初勝利も初重賞もこの勝負服。縁のある勝負服で勝てたのはうれしいです。重賞勝ちも久々でしたが、まだまだジョッキーとして頑張りたいので、これでまたひと踏ん張りできそうです」と前を向いた。
同期には長年にわたって障害界をけん引し、先日騎手を引退した石神深一調教助手をはじめ、小坂忠士騎手、蓑島靖典騎手など障害戦に騎乗する者も多い。難波騎手の障害レース初参戦は3年目と遅かったが、障害戦で通算80勝と着実に勝ち星を積み重ねている。今後の目標は障害通算100勝とJ・GⅠ制覇になるだろう。余談になるが、彼は小柄(158センチ)で体重も軽い(47キロ)ので、今でも平地競走の軽ハンデに過度な減量をせずに乗れるというのは大きな武器になる。
今週は20日阪神1R(障害オープン)でライツフォル、21日東京1R(障害未勝利)でダスクに騎乗予定。丁寧な仕事の積み重ねが一番大事という〝ナンちゃん〟。けがには十分気をつけて、ベテランの手腕と発信力で障害界を盛り上げてもらいたいと思います。(東京サンスポ・片岡良典)