米大リーグが、ようやく開幕する。レギュラーシーズン60試合というと、昨季までの日本ではセ・パ交流戦の中盤あたり。6月上旬に終わってしまうことになる。これだけ短いと、出遅れは致命的。どこが優勝しても不思議ではないというのが、正直な気持ちだ。
楽しみはレイズ・筒香とレッズ・秋山の渡米で、日本選手同士の対戦が増える点。筒香は同じア・リーグ東地区で、ヤンキース・田中、ブルージェイズ・山口との対戦が濃厚だ。レッズが所属するナ・リーグ中地区はカブス・ダルビッシュがおり、インターリーグでア・リーグ中地区のツインズ・前田との対戦が実現するかもしれない。
野手2人にとっての課題はやはり、速くて動くボールへの適応。ある程度の成績を残してくれると思うが、オープン戦がほとんどできず、紅白戦からのぶっつけ本番になるので、慣れる頃にはシーズン終了の可能性がある。
同じくメジャー1年目の山口がいるブ軍は、内野手のビジオ(父が殿堂入り野手のクレイグ・ビジオ)と、ビシェット(父がロッキーズで本塁打王と打点王に輝いたダンテ・ビシェット)、外野手のゲレーロ(叔父がメジャー通算449本塁打のブラディミール・ゲレーロ)と若い二世の活躍を期待している。だが、検疫の問題で本拠地が使えないのは痛い。
エンゼルス・大谷にとっては二刀流の復活に向けて準備のシーズン。無理は禁物で、試合数減はプラスになりそうだ。ただチームは投手力が弱い。同じア・リーグ西地区にはアストロズがいて、優勝争いは厳しい。そのア軍は昨年、サイン盗みが発覚し、いわばみそぎの年。重い荷物を背負いながら戦うには短い方がいい。
予想が難しい分、日本選手が所属するチームにもワールドシリーズ進出のチャンスは十分。最後まで楽しめそうだ。戦力的に十分なヤンキースとカブスに勝ち上がってもらい、田中とダルビッシュの投げ合いを見てみたい。
とはいえ、米国の新型コロナ感染者の数は日本と比べものにならない。ワールドシリーズまで完走できれば、大成功といえるだろう。(本紙専属評論家)