2019.10.8 05:02

阪神・植田が千金二盗!「初球で行こうと思っていた」

阪神・植田が千金二盗!「初球で行こうと思っていた」

植田(右)は八回、代走で登場してきっちりと二盗を決める(撮影・水島啓輔)

植田(右)は八回、代走で登場してきっちりと二盗を決める(撮影・水島啓輔)【拡大】

 (セ・クライマックスシリーズ・ファーストステージ第3戦、DeNA1-2阪神、阪神2勝1敗、7日、横浜)ほんの一瞬も止まっていなかった。羽が生え、将に背中を押されたように塁上を駆け回り「代走・植田」が決勝のホームインだ。矢野監督の勝負手がズバリ決まった。

 「思いきり走りました。(代走に)行く前から初球で行こうと思っていたんで。いい感じに決まりましたね」

 DeNAナインがうなだれながら引き揚げた直後のグラウンド。雨が降りしきるヒーローインタビューで、はにかんだ。

 ドリスが絶体絶命のピンチをしのいだ直後、高山が四球で出塁した八回1死で一走に送り込まれた。ナインが、虎党が、息をのむ間もなく、行った。エスコバーが梅野に投じた1球目で二盗に成功。暴投で三進し、そして梅野の中犠飛で生還。定位置より前方の飛球だったが「飛距離十分な打球を打ってくれたので、楽にかえらせてもらいました」と事もなげ。梅野の打席の7球で完結。これぞスペシャリストの仕事だ。

 前日6日、第2戦では1点を追う七回に二盗に失敗した。一夜明け、負ければシーズンが終わる一戦を迎えて、しかも出番は終盤。普通の若者なら足がすくむ。だが、背中を押してくれる人がいた。試合前のことだ。

 「練習中に(矢野)監督から『きょうも走っていいから』と。『思い切っていけ』と言われていた。ありがたいです。楽な気持ちでスタートできました」

 チームの命運を背負っても、足取りは軽かった。指揮官も「(植田)海の足で取った1点やしね。きのうもアウトになっているのに、ああいうふうに仕掛けるっていうのもすごい」と激賞だ。

 「すごく雰囲気、いいと思うんで。絶対にジャイアンツに勝って、日本シリーズへ行きたいと思います」

 ヒーローインタビューの最後、植田は左翼席の黄色いレインコートの一団と、全国の虎党に誓った。このままセ界をぶっちぎる。 (長友孝輔)

代走で出て二盗を決め、決勝のホームを踏んだ植田について阪神・清水ヘッドコーチ「あんなの初球に決められるか? 感動ものだよ。準備ができていた」

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