(セ・リーグ、ヤクルト3-4巨人、11回戦、巨人6勝5敗、30日、秋田)巨人が攻守にわたって、すごみをみせた。
「攻」では、何といっても坂本勇の復調だ。九回の勝ち越し二塁打は、前日29日の九回の本塁打同様、ストレートを右翼へ運んだもの。前日の七回に選んだ押し出し四球も、ボールを追いかけず、じっくり見極めていた。相手が弱っているときは、打ち気にはやらず、甘い球が来るのを待ち、ひと振りでコンパクトに仕留める-。これが好調時の姿。
思えばこの2試合、巨人には中堅から逆方向への打撃が目立った。打線全体で徹底されていたのか。まさに、好調時のサイクルだ。
「守」では、原監督の指示に驚かされた。同点の八回1死一、三塁で、村上を迎えたとき。ボテボテの内野ゴロでも1点を失う場面で、前進守備ではなく、併殺狙いの陣形を敷いた。勝ち越されるのを恐れて、窮屈になるのではなく、どっしり構えて、併殺を取りにいく-。そこには、1点ならすぐ取り返せるという余裕すら漂っていた。
巨人が着々と、首位固めの態勢に入りつつある。そう感じさせる戦いぶりだった。 (サンケイスポーツ専属評論家)