DeNA・井上朋也は四回、左翼フェンス直撃の二塁打を放つ=横浜スタジアム(撮影・長尾みなみ) (SMBC日本シリーズ2026、DeNA-ソフトバンク、第2戦、25日、横浜)その心は青く染まっている。日本シリーズ初出場を果たしたDeNA井上朋也外野手(23)は、古巣について問われると「懐かしいなって感じですね」とふてぶてしく語った。
物おじしない23歳は、二回にモイネロの内角球をさばいて左翼線に二塁打を運ぶと、四回には甘く入った直球を捉えて左翼フェンス直撃の二塁打。持ち前の長打力を発揮し、先発抜擢(ばってき)に応えた。
埼玉・花咲徳栄高から2021年にドラフト1位でソフトバンクに入団。高校通算50本塁打を誇り、将来の主軸候補として期待されたが、通算28試合で1本塁打とくすぶり、5月にトレードでDeNAに移籍した。
交流戦期間に1軍初昇格を果たしたものの、5試合で無安打。2軍降格後に「生きる道を選ぶとしたら長打を打つこと」と気づいた。1軍での壁が自らの役割を見つめ直すきっかけとなり、再昇格した9月に移籍後初本塁打から2試合連発を放ち、8連勝を支えた。
ともにトレードで加わった尾形は「彼はどこでも素振りをしている。そういう姿をずっと見てきた」と努力を認める。1軍に送り出した村田2軍監督は「ただ強く振るだけだった。いかに芯に当てるか」と再現性の重要性を説いた。
「今までやってきたことを出す。結果は後から」。その言葉通り、大舞台で実力の片鱗(へんりん)を示し、古巣に成長の跡を見せた。(鈴木智紘)