練習開始前、整列する八王子実践の選手たち=甲子園球場(渡辺大樹撮影) 第108回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕)の出場校による甲子園練習第4日が3日、甲子園球場で行われ、初出場の八王子実践(西東京)が登場した。
米大リーグ・ドジャースのマイナーやBCリーグ新潟、四国IL徳島、台湾プロ野球など世界の野球を経験してきた河本ロバート監督(40)も、初めての甲子園のオーラには圧倒された。
「私は甲子園に出たこともなくて、球場に訪れたこともなかったので、球場に入った瞬間、感動しました。もう、外壁のところから感動していましたね。歴史をすごく感じると言いますか。神宮球場はどちらかと言ったら青い、ちょっと明るい感じの雰囲気なんですけど、甲子園は緑で落ち着いた、歴史ある球場ですごく良かったです」と感激。
「私が緊張していたせいか、それがしっかり伝染してしまって、ノックの最初はポロポロこぼしたりしていましたね。慣れるまで時間が掛かりました」と苦笑い。
学校創立100周年のメモリアルイヤーに初出場を決め、矢沢陵磨主将(3年)に開会式の選手宣誓への立候補を打診。1日の抽選会で15人のくじ引きから見事に大役を引き当てた。「矢沢は本当にしっかりしている子。チャレンジしてみないかと声掛けで、本人もぜひやりたいですってことで、結果ああいう形になった」と笑った。
選手たちには「〝いい顔〟でプレーをさせてあげたい」と話す。
「僕はドジャースのマイナーのときにイップスを経験して、どう練習しても投げられないときに下を向いてしまっていた。今振り返ると負のエネルギーが出ていたんじゃないかと思うんです。下向きのエネルギーって周りにも伝染してしまう。生き生きとしてる人たちを見てると、内容も結果も良かったり、周りもそういった方で集まってたりだとか。できれば極力上を向いて、前を向いて。下を向いたとしても、どこでどう切り替えて前向けられるかを大事にしたい」
苦難を乗り越え、初めて踏みしめたの聖地の土。異色の経歴の指揮官とナインが甲子園で前を向く。