八回、中日・辻本倫太郎の飛球を落球した阪神・森下翔太=バンテリンドームナゴヤ(撮影・松永渉平) (セ・リーグ、中日2-5阪神、14回戦、阪神11勝3敗、14日、バンテリンD)現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(79)は八回の阪神・森下翔太外野手(25)の〝拙守〟に言及した。
連勝が「10」で止まった次の登板になった高橋に注目したが、一回から気合が入った投球をしていた。四回に、リードする伏見の考え方だろうが、変化球を多投して打たれた部分には疑問が残るが、その後は七回あたりからギアを入れ直しての投球は見ごたえ十分だった。八回の森下の落球がなければ、球数的にも、調子のよくない救援陣を休ませたいチーム事情からも、おそらく完投できていたのではないか。
そこで森下のプレーだ。辻本のライン際の打球を確実に処理してほしいが、落球することもある。問題はその後だ。自分でファウルと判断して、打球を追いかけなかった。結果、三塁打に。この公式記録にも大いに疑問が残る。完全な落球で、記録は失策にすべき打球だと思う。昔から外野手の落球は意外に失策にならない傾向があるのは知っている。が、防御率のタイトルを争う高橋の立場を考えれば、この1点が自責点になるか、そうでないかは、大きな差。シーズン最後に影響が及ばないことを願うしかない。
森下の残念なプレーは、1つではない。石伊の右犠飛で全く返球の素振りもみせなかった。常識的に本塁で刺すのは難しい、十分な飛距離の打球ではあった。でも、何が起きるか分からないのが野球だ。ここでも、自分で判断をしてしまっている。
私自身、プレー中に思わぬ故障が発生して、グラウンド上で動けなくなった先輩を目撃したことがある。繰り返すが、何が起きるか、分からないから常に全力プレーをすべきなのだ。
この試合は勝って、致命的ミスにはなっていない。が、いつ、そうなるか、分からない。優勝争いする終盤へ向けて、チームとして締め直さなければいけないプレーだったような気がする。首脳陣が指導して…その前に本人が気づいてもらいたい。