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【虎のソナタ】「10月にまた会おうなぁ!!」 3連敗の悔しさは頂上決戦で

古巣相手に見事な救援をみせた島本。ヒーローインタビューで胸を張った

雨が降り始めた九回表。日本ハムに決定的な4点目が入った。その瞬間、甲子園では珍しい光景があった。立ち上がって、家路を急ぐファンが何人も現れたのだ。そんな日もあるか。

そしてゲームセット。日本ハム・新庄監督は阪神ナインに手を振り、バックネット裏の、三塁側のファンに手を振って、去っていった。

「10月にまた会おうなぁ」

叫んでいるのは虎党だろう。そうなってくれたら、いいんだけれど…。

ヒーローインタビューは島本だった。日本ハムの広報の粋な人選か。雨の中、球場に残った虎党からも大きな拍手が起こっていた。

伏見と島本の交換は、ウィンウィンのすばらしいトレードだったのだろう。

ただ、中継ぎ陣に離脱や不調が重なって、開幕から50試合近く経過しても「方程式」が定まらない現状をみると、ついつい「島本がいてくれたら、どうなっていなかなぁ」と思ってしまう。そういう性格なので、ご容赦を。

隣の芝生が青く見えてしまう性格は、遠い昔から…ですので。

九回の日本ハムの攻撃。1死三塁になった瞬間から「何をしてくるんだろう?」と考えるだけで、ドキドキ、ワクワク。走者三塁でのエンドランを一度ならず、二度も仕掛けてきた。


新庄監督が初めて甲子園にやってきたときも、2者連続スクイズってのがあった。いつの時代も、飽きさせない。楽しませてくれる。新庄野球は想像を超えてくる。

と思っていたら、ラジオから、サンケイスポーツ評論家の八木裕さんの声が聞こえてきた。

「みなさん、気軽に走者三塁でエンドランは面白いっていいますが、空振りしたら、三塁走者は殺されるんですよ。走塁死は最も野球の流れを変えるんですよ。それを分かってますか?(日本ハム)ベンチにいるときは、心の片隅で『辞めてくれ!』と思ってましたよ」

去年まで、新庄監督の横でスリル満点の采配をみていた打撃コーチとしての、偽らざるを心境を漏らしていた。

さらに、三塁走者を俊足の矢沢に代えて、その直後にスクイズ。みえみえの采配だった。

「想像を超えてますねぇ」

八木さんが放送席でうなっていた。

この3試合、新庄野球に幻惑され続けた阪神だったような気がする。

「日本ハムは、高校生を指名して、その選手を育てていく。育成出身の選手が、守護神になったりする。そういうチームですね」

昨年まで在籍した古巣の育成方針を評価していた。

ただ、阪神の評価も忘れていなかった。

「阪神はドラフト1位が次々と力を発揮して、ドラ1がズラリと並ぶ打線を作り上げた。これは、球団の方針が正しかったわけで、そういうチーム作りなんですよ」

八木さんの言葉に、少しホッとした。

3連敗は悔しいけれど、交流戦は始まったばかり。セの王者として、ドッシリ構えて、戦い抜きましょう。

そして、10月に日本ハムとの日本シリーズ…。そうなれば最高だ。

やり返しましょう。史上、最も盛り上がるシリーズになるのは必至!

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