(セ・リーグ、ヤクルト10-5阪神、4回戦、2勝2敗、28日、神宮)思い切った決断と、変わらぬ信念が見事にマッチした。ヤクルト・池山隆寛監督(60)は、今季初昇格した内山壮真内野手(23)を「3番・二塁」で起用するなど打線を変更。直近6試合で11得点だった打線は勢いを取り戻し、今季2度目の2桁得点で連敗を3で止め、首位攻防の一戦で首位を奪還した。
「壮真が復帰戦だったので、何とかいい場所でと思って3番に置いた。(捕手の)古賀がどこに行くかというところから打順を組み替えた。連敗を止められたので非常によかった」
試合前の時点で、開幕から25試合続けて捕手を3番で起用してきた。1番・長岡、2番・サンタナという出塁が見込める打者の後で、さまざまな作戦を実行できる「つなぎ役」として機能していたが、得点力アップを目指して打順の組み方を再考。強打の内山を3番に置き、古賀は7番へ。8日の対戦で才木から2安打を放っていた丸山和を2番に据え、出場選手登録を外れたオスナに代わってサンタナを4番に置いたことが奏功。8番で起用していた投手も9番に下げ、打線がつながった。
信念が垣間見えた場面もあった。2点を先制した直後の二回無死一、二塁で打席には投手・吉村。定石通りなら犠打だが、バントの構えをしたのは2ボールからの1度のみ。松元ヘッドコーチは「迷いはなかった。われわれは違うことをやっていかないと。あそこはヒッティング」と明かした。チームの犠打数「2」は圧倒的に12球団最少。結果、吉村は四球を選んで長岡と内山の2点打につなげた。
試合前のクラブハウスでは「大事な9連戦が始まるから連敗を止められるように」と選手を鼓舞した池山監督。常識にとらわれない采配が躍進につながっている。(赤尾裕希)