六回、二盗を決める阪神・近本光司=みずほペイペイドーム(撮影・中井誠) (SMBC日本シリーズ2025、ソフトバンク1-2阪神、第1戦、阪神1勝、25日、みずほペイペイ) 近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)は阪神・近本光司外野手(30)の二盗に言及した。
打ち合いになると阪神も苦しいと思っていたが、投手陣が踏ん張ってロースコアの接戦に持ち込んだ。シーズン同様の勝ち方ができたことは大きい。
シリーズの流れを引き込んだのではないかと思える作戦が見事だった。六回に近本が中前打を放ち、続く中野の初球に二盗を決めた。中野のバント安打から攻撃がつながっての逆転劇だったが、すべては近本の相手の意表を突く二盗だ。
五回にも、無死から出塁した島田が二盗を決めている。短期決戦の大事な初戦では、冒険しづらいのだが、藤川監督の思い切りは見事。と同時に相手は疑心暗鬼に陥っているはず。
簡単に2度も無死から盗塁を決められたことで、投手は「癖を見抜かれているのではないか」と思い、捕手も「配球が見破られているのではないか」と不安になる。2戦目以降も、バッテリーが平常心で臨めなくなるのだ。短期決戦でこのアドバンテージは大きい。
打線で一番重視したいのが1番と4番。近本が2安打を放ち、佐藤輝が決勝打。打つべき人が打った。何から何まで阪神には理想的な勝利だ。