偉業達成へ、あとひとつ。今季、楽天から巨人に移籍した田中将大投手(36)が21日、ヤクルト19回戦(神宮)に先発し、5回3安打1失点、無四球の力投。4月3日の中日戦以来、約4カ月半ぶりの2勝目を挙げ、日米通算199勝目をマークした。ベテランの奮投に応え、チームは12安打を放ち、7―1で快勝。3カードぶりの勝ち越しで、勝率を5割に戻した。
幼なじみの坂本とグータッチを交わし、笑顔でベンチを飛び出した。田中将が5回1失点、待望の日米通算199勝目。「とにかくうれしい。2軍での暮らしも長かったし、応援してくれる方々の期待にも応えたいと思っていた」。大歓声に、帽子を取って応えた。
プロ2年目だった2008年5月25日以来、17年ぶりとなる神宮での公式戦登板。二回までに6得点の大量援護を受け、前日本塁打の村上、山田を三振に仕留めるなど力投した。直近2登板は二塁手の失策から追いつかれ、白星を逃した。この日も五回1死で二塁手の中山が失策を犯したが、後続を断ち無失点でカバー。頭を下げる中山の尻を笑顔でたたいた。
新天地で迎えたプロ19年目。開幕ローテーションに入り4月3日の初登板で初勝利を挙げたが、2戦続けて早々にKOされ、5月2日に2軍再調整となった。強い日差しの照り付けるジャイアンツ球場で朝早くから若手とともに汗を流し、2軍で登板を重ね、得意球のスプリットの改良にも着手。始動時に左足を一塁方向へと踏み出すなど投球フォームを試行錯誤し、約4カ月半ぶりの白星にたどりついた。
やっぱり、夏に強い。北海道・駒大苫小牧高で2年夏に甲子園優勝。3年夏は早実・斎藤佑樹と伝説の決勝、延長十五回再試合の激闘を演じた。「巷では甲子園のイメージがあるのかもしれないですけど、暑さは好きじゃないですよ」と田中将は笑う。だが、「調子は間違いなく夏場の方が良い。暑いのが好きかは別に、夏は好きです」。自ら人生を振り返り語った言葉通り、8月の1軍復帰後、3戦続けて安定した投球を見せた。
チームは勝率5割に復帰。阿部監督は「もう、頑張ってもらうよ」と、28日の広島戦(マツダ)で田中将の次回登板を示唆した。節目の200勝へ、あとひとつ。右腕は「少しでも長い回を次は任せてもらえるように。もっと良いピッチングができるように頑張りたい」と言葉に力を込めた。(浜浦日向)