DeNAは20日、広島19回戦(横浜)に7-4で打ち勝った。先発した東克樹投手(29)が、2-0の二回に左越え2点二塁打を放ち、バットで存在感を発揮。直後の走塁では二塁からのタッチアップで好機を広げ、足でも見せ場をつくって一挙5点を奪う猛攻に貢献した。投げては5回8安打3失点と粘り、リーグ単独トップの12勝目。3位のチームは2位の巨人とのゲーム差を0・5に縮めた。
土で汚れたユニホームのパンツが、東の奮闘ぶりを物語った。その左腕でチームに白星をもたらしてきたエースがこの夜は打って、走って、勝利に貢献。肝心の投球は苦しんだだけに「心から喜べるものではない。駆け回りすぎた」と苦笑いで頭をかいた。
まずは打撃で存在感を放った。二回に2点を先行してなお1死一、三塁で迎えた第1打席。一塁走者の京田が二盗を決めた後の3球目、大瀬良の浮いた速球を力強く捉えた。打球は背走した左翼手のグラブを弾き、2者が生還する二塁打となり、塁上で誇らしげに両拳を掲げた。
さらに、足でも見せ場をつくった。二回1死一、二塁で右翼ファウルグラウンドに飛球が上がると、二塁走者の東は素早く帰塁し、タッチアップで三塁に滑り込んだ。積極的な走塁で好機を広げ、佐野の右前適時打で生還。打者一巡で一挙5点を奪った猛攻の一役を買った。
強打が求められる場面では芯付近が最も太く、ヘッドに向かって細くなる特殊な形状の魚雷バットを握り、今季の得点圏打率は・444(9打数4安打)。「投手が打つことによって球場の雰囲気や流れは変わる」。2027年からセ・リーグもDH制が導入されるが、その心意気は〝9人目の打者〟。三浦監督は「しっかりコンタクトできる選手。バッティングはいい」と買っており、「それにしてもよく打った」とたたえた。
二回の攻撃後にリズムを乱し、三、四、五回と1点ずつ失ったが、大崩れせず粘った。その後は救援陣がリードを守り、リーグ単独トップの12勝目をマーク。「リリーフのみんなが抑えてくれて勝てた。残りも大事な試合が続く。こんなところでバテているようでは…」。チームメートへの感謝と反省を忘れず、大黒柱としての自覚をにじませた。(鈴木智紘)