四回、エンゼルスのマイク・トラウトから見逃し三振を奪う先発のドジャース・大谷翔平(右)(撮影・佐藤徳昭) 【アナハイム(米カリフォルニア州)13日(日本時間14日)=横山尚杜、竹濱江利子通信員】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(31)が古巣のエンゼルス戦に「1番・投手兼DH」で出場し、今季最長の4回⅓を投げ5安打4失点で勝敗は付かなかった。2023年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝以来、876日ぶりの対決となったマイク・トラウト外野手(34)を2打席連続の見逃し三振に抑えた。打っては一回に三塁打を放って先制のホームを踏んだが、チームは5-6で敗れ4連敗。パドレスに抜かれてナ・リーグ西地区の2位に転落した。
気迫がみなぎり、他の打者とは明らかに違う力がこもった。一回2死、3番トラウトとの再戦。盟友がにこりと口角を上げると、マウンドの大谷も帽子のつばに触れ、うなずくように笑みを浮かべた。大谷は2023年3月のWBC決勝で演じた名勝負以来の対決となったトラウトを圧倒。2打席連続の見逃し三振に仕留めた。
「あの2打席はしっかり投げ切れたと思う。高めの直球がデータ上(成績が)良くないので、基本的にはそこに投げながら。あとは自分の感覚とウィル(捕手スミス)の感覚で変化球を交えた。シンプルにいい打者なので、しっかり投げきれることが大前提として、より集中した」
通算400本塁打目前で、メジャーを代表するスラッガーと2018年から6年間をともに過ごした。だからこそ、弱点も知る。一回2死の第1打席は初球から3球連続で高めに直球を投じた。最後はフルカウントから内角にスイーパーを決め、反応させなかった。四回は裏をかく形でカーブ、スイーパーと続け、直球でカウントを稼ぐと、2―2からこの日最速となる100・7マイル(約162キロ)を外角低めに決めた。
二回、先発したドジャース・大谷翔平(撮影・佐藤徳昭)23年3月21日(日本時間22日)、WBCの決勝。大谷が救援した3―2の九回2死で対戦し、フルカウントから外角に逃げるスイーパーで空振り三振を奪い、日本代表を3大会ぶりの世界一に導いた。敗れた米国代表のデローサ監督は当時、「野球界が勝利を収めた日」と称賛。ドジャースのロバーツ監督も「伝説」と称した2人の名勝負だった。876日ぶりの再戦が、ドジャース移籍後初登板したエンゼルスタジアムで実現し、1球ごとにどよめきと歓声が入り交じった。
大谷は9度目の登板で4回⅓を投げ、5安打4失点。投手復帰後初めてマウンドに上がった五回は1死から3連打を浴び、2失点。今季最多の80球に達し、降板となった。2年ぶりの白星は持ち越しとなったが、「意外に疲れは感じなかった。そこは一番よかった。球数を含めてステップを踏めたのは、よかったと思います」と収穫を口にした。
チームは大谷の力投も実らず、終盤の逆転負けで4連敗。最大9ゲーム差あったパドレスにナ・リーグ西地区首位の座を奪われた。「勝ち切れない部分で重圧、焦りが積み重なってある。切り替えて集中したい」と大谷。今月は孤軍奮闘の活躍が続く。休養日を挟み、15日(同16日)から本拠地ドジャースタジアムで首位パドレスと3連戦。大谷が停滞気味のチームを懸命にリードする。