【クーパーズタウン(米ニューヨーク州)27日(日本時間28日)=丹羽政善通信員】米国野球殿堂入りの表彰式典が当地で行われ、米大リーグのマリナーズなどで活躍し、アジア人で初選出のイチローさん(51)は英語でのスピーチで「この場にいることは素晴らしい夢」と喜んだ。マリナーズ時代からイチローさんを取材する丹羽政善通信員(57)は、信念を貫く姿勢を称賛した。
約20分間のスピーチ。イチローさんはメジャー通算3000安打、10年連続200安打など、多くの記録を達成できたのは「毎日、19年間一度も欠かさず、小さなことを大切にしてきたから」と話した。「小さなことを積み重ねていけば達成できることに限界はありません。見てください。私は身長180センチ、体重77キロしかありません」。さらに「準備に対する自分の信念を貫けば、周囲の疑念はもちろん、自分自身のなかの疑いさえも乗り越えられると信じていました」と言っている。
これらは、これまでも節目節目で話していた。米野球殿堂入りという節目を迎えても、野球観、価値観は不変だった。
もちろん、メジャーの野球が変化を遂げるなかで、適応を迫られたこともある。しかし、小さなことを積み上げることでしか、成し遂げられないことがある。その軸はブレることなく、キャリアを通じて貫いた。その誇りこそが、米野球殿堂入りを可能にした原動力だったのかもしれない。
■イチロー(鈴木一朗=すずき・いちろう) 1973(昭和48)年10月22日生まれ、51歳。愛知県出身。愛工大名電高から92年ドラフト4位でオリックス入団。94年にプロ野球記録(当時)の210安打を放ち、同年から7年連続で首位打者に輝いた。2000年オフにマリナーズ移籍。01年にはア・リーグMVPと新人王に選出。ヤンキース、マーリンズを経て18年にマリナーズに復帰。19年に引退。日米通算4367安打(日1278本、米3089本)。同年にマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターに就任。引退後は全国の高校球児に指導をしている。今年1月16日、日本の野球殿堂入り。06、09年WBC日本代表。180センチ、79キロ(現役時)。右投げ左打ち。既婚。