怒りの一発だ!! DeNAは1日、ヤクルト4回戦(神宮)に延長十回の末、3-0で勝利した。4番に座る牧秀悟内野手(27)が、十回の第5打席で決勝の右越え4号3ラン。八回の第4打席で死球を受けており、気持ちをぶつけた一発で均衡を破った。チームは今季5度目の延長戦を初めて制し、2カード連続の勝ち越し。ゴールデンウイークは4勝1敗とした。
黙ったままではいられない。闘志に薪をくべられた牧が、沸き立つ感情をプレーにぶつけた。両軍ゼロ行進で迎えた延長十回。鮮やかな4号3ランで均衡を破り、試合を決めた。紅潮した表情で値千金の一発を振り返った。
「最高だった。ピッチャーがゼロで抑えてくれて、向こうに流れを持っていかせなかったから、ああいうふうに打てた」
十回は2死から蝦名が遊撃内野安打で出塁し、続く度会が中前打で一、三塁と好機を広げた。ここでヤクルトは小沢からバウマンに継投。牧は代わりばなの対戦にも動じず、外角高めに浮いた153キロの直球を逃さなかった。右翼席への着弾を確認すると、手をたたいて雄たけびを上げた。
珍しく激高したのは八回だった。田口の変化球が右膝付近に当たり、思わず感情を露わにマウンドをにらんだ。同一カード3連戦の初戦だった4月29日にもランバートから死球を受けており、最近4試合で3死球。怒りを抑えられなかった。
厳しいマークにあうのは強打者の宿命だ。「勝負事だからわざとではないと思う」と前置きした上で「当てられたら痛い。何球も当てられているのは事実。感情を表に出してしまったのは悪いと思っている」と淡々と言葉を紡いだ。
十回の打席を「いい意味で力が入った。(八回の死球が)きっかけをつくってくれた」と振り返った。三浦監督も「いろんな思いがあったと思う。その思いを打席にぶつけてくれた」とたたえた。
チームの精神的支柱を担う筒香がこの日、打撃不振のため出場選手登録を外れた。主将を務める牧にとって、かつてチームリーダーを担った先輩は言葉や姿勢を手本とする存在。「筒香さんに教えてもらったこともある。ゴウさんがいなくなった分、全員でやっていくしかない」と気を引き締めた。
チームは2カード連続の勝ち越しを決め、4月26日からのゴールデンウイークは4勝1敗。三浦監督が「勢いをつけていかないといけない」と言葉に力を込めれば、「先頭に立ってやっていけるように」と牧。大型連休でさらに勝利を積み重ね、勢いを加速させる。(鈴木智紘)
★27歳1号
4月21日に誕生日を迎えた牧が、27歳になってから初めての本塁打を放った。誕生日は試合がない休養日だったため、夫人とランチに出かけ、まだ0歳の子供と遊びに興じた。「本当に普通に過ごしていた」と笑顔で振り返る。27歳の誓いは明確。「家族のために頑張りたい」と力を込め、「リーグ優勝を目指したい。新たなスタートなので、いい年にしたい」と続けた。