兵庫県の斎藤元彦知事が11月の知事選でPR会社経営者に報酬を支払ったのは公選法違反(買収、被買収)の疑いがあるとして、上脇博之神戸学院大教授と郷原信郎弁護士が出した告発状が県警と神戸地検に受理されたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。
斎藤氏側がポスター制作費などの名目で支払った71万5000円が選挙運動の対価に当たるかどうかなどが焦点。県警と地検は会社の活動実態や斎藤氏側との契約内容を詳しく調べ、違法性の有無を判断するとみられる。
PR会社は兵庫県西宮市の「merchu(メルチュ)」。経営者の女性が知事選の広報全般を担ったとするインターネット記事を公開していた。公選法は有権者や運動員に対し、金銭や物品のほか、財産上の利益、職務を供与することを禁じている。
告発状によると、メルチュが斎藤氏から戦略的広報業務を受託し、ネットによる選挙運動を含む広報全般の企画・立案を実行。斎藤氏が71万5000円を選挙運動への報酬として支払い、選挙運動員に金銭を供与したとしている。
これに対し斎藤氏は公選法で認められたポスター制作費などだったと説明。代理人弁護士も「交流サイト(SNS)戦略や広報全般を任せた事実はない」と述べ、運動員買収を否定している。
斎藤氏は16日、代理人弁護士を通じてコメントを出し「公選法違反はないという認識に変わりはない。捜査には全面的に協力する」とした。(共同)