自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に立候補を表明した河野太郎デジタル相が1日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に生出演。元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏からSNSでのブロックへのスタンスについて〝詰問〟された。
河野氏はX(旧ツイッター)のフォロワーが250万人以上と発信力が強みだが、批判などを書き込む相手をブロックすることがあるため、ネット上では「ブロック太郎」と揶揄されている。
番組では、米国では公的なアカウントを利用する公人が意見の相違でブロックすることが違憲の可能性があるという事例を紹介。橋下氏は「河野さんのアカウントは非常に影響力がある。大臣としての発言を多分にしていたから、誹謗中傷を排除するのはもちろんその通りだが、一国会議員とは違って総理総裁は最大の権力者。誹謗中傷の判断は河野さん自身がやるのではなく司法が判断するべき」と呼びかけた。
河野氏は「誹謗中傷と批判は違う。おっしゃる通りだと思う。官邸のSNS、公的なものについてはとやかくするものでは全然ないと思う。私の場合は暇つぶしでやっていたものがたくさん増えて、今になっているわけですが、見ていただくと、違う意見はあります。総裁選の政策発表が台風で遅れているので、ツイッターで政策を発表して、それについて賛成反対というのがコメント欄に出ている。そこの反対意見は気にせず、むしろ読ませていただいている。なるほどというのは多くある」と幅広く意見を目に通していると強調。「やっぱり誹謗中傷はあります。政治家だから芸能人だからと言って許している。それが結果として、この間のオリンピック選手に対する誹謗中傷にもなりますし、個人に対してもかなり誹謗中傷をやる人がいるのはいいことだとは思わない。誹謗中傷が来たらブロックをしてくださいということを相談受けると、最初から全然気にすることないからブロックしてくださいと。僕はブロックしちゃいかんというと、一般の方もブロックをしちゃいかんのだみたいに思っている方がいらっしゃる。僕はあえてブロックして構いませんと、誹謗中傷を聞く必要はないからそういう嫌なことが寄せられたら聞く必要がないですよと言うべき」と語った。
橋下氏は「一般の人はどんどんブロックすればいいと思うが、総理総裁は一国の首相は違うと思う。誹謗中傷についてもちゃんと裁判所の判断を受けてブロックだったら全然いいと思うが、中には正当な批判、正統な表現の自由も含まれているかもわからない。河野さんはどこかの番組で正当な批判も入っていたかもわからないと言ったが、総理になったら入っているかもわからないというはだめだと思う」と反論。
続けて、「国民の表現の自由、情報を受け取る知る権利、そこを最大限に尊重していただきたい。河野さんは改革をされる方。改革をするということになると最大の権力を使わなきゃいけない。最大の権力を使う以上は、国民の知る自由、表現の自由は最大の民主国家にとって最大の価値のあるものだから、ここはぜひ総理総裁になったときにはブロックは司法の判断を待ってからやるという三権分立を重視していただきたい」と訴えた。
河野氏は「裁判でというと時間がかかる。総理だから誹謗中傷していいいのか、大臣だから誹謗中傷していいのか、最高裁長官はどうなのかってことになる。公の発信についてはおっしゃる通り。首相官邸がブロックするかと言ったら、それこそ裁判を待ってというのはいいかもしれないが、私のところはメールで毎日何十通とご意見をいただいて、誹謗中傷もあるがブロックのしようがない」。橋下氏は「であればSNSはいいんじゃないですか? 誹謗中傷の判断を河野さんがするんじゃなくて司法に預ける」と食い下がり、河野氏は「あんまりこの議論をしてもしようがないと思うんですけど・・・」とぼやいた。
他の出演者が「耳が痛い意見に応じないイメージを持たれてしまう」と聞くと、河野氏は「決してそういうことではないが、誹謗中傷で自殺をされたり、本当につらくなったり、SNSをやめてしまったりと言う方がいらっしゃって、自分がSNSを楽しんでやっていますからSNSでそういう不幸せになる必要は全くないと思っている。だから公の発信と個人で楽しくやっているものとは違うんですということはずっと言ってもいいと思う。誹謗中傷と批判を一緒にしているというのは、かなり見ていると、誹謗中傷をしている人がそういうことを言っているんですね。自分の誹謗中傷を正当化しようと思って。だから私はそこのところは総理になった時に、反対意見と言うのは受け止めますけど、誹謗中傷はだめということはむしろ総理のような人がはっきり言わないと。SNSがここまで影響力を持っている以上、そのSNSの匿名性を利用して人を傷つけているのはやっぱり世の中強く出る必要があると思っている」と語った。
橋下氏は「そしたら河野さんのアカウントでは以後、公の発信を一切やらないということにしないとだめですね」。河野氏は「いや、そこはいろんな人に情報を伝えるということはありますし・・・」と返し、終始、平行線だった。