そんなルーキーをバックネット裏の客席から見つめたのが、父・博文さんと母・祥子さん。父はヤクルト一筋で15年間プレーし、現在は小学生らを対象にしたスワローズアカデミーのヘッドコーチを務める。プロ入り後初めて両親の前で試合に臨んだ息子は「2安打打てたのでよかった」と相好を崩した。
試合会場だった浦添は、長らくヤクルトのキャンプ地。幼少期に訪れたことがあり、「父親が(練習で)階段を登っている風景を思い出した」と懐かしんだ。父を応援する際はスワローズのユニホームを身にまとい、神宮のクラブハウスを無邪気に走り回った。
羨望のまなざしを向けたヤクルトの選手たちが、今は指導者やスタッフに。この日はENEOSの先輩にあたる塩見らへのあいさつを忘れず、試合前から忙しく動き回った。父と同じ背番号4の度会は「一番は楽しかった」。父の背中を追ってプロを夢見た少年は、たくましく育った。(鈴木智紘)
■DeNA・度会・という男
★生まれ 2002(平成14)年10月4日、21歳。千葉県出身。
★球歴 横浜高からENEOS。高校では1年夏から2季連続で甲子園出場。社会人では22年の都市対抗大会を制し、最優秀選手に贈られる橋戸賞に輝いた。
★憧れ 日米通算4367安打のイチロー。指導を受けたことがあり、手渡された直筆の年賀状を入寮時に持参した。
★抜群の歌唱力 十八番の曲は清水翔太がHYをカバーした366日。カラオケで歌声を録音し、ビブラートの出し方を磨く。
★スター性 巨人・坂本らに続き、アディダスとアドバイザリー契約を結ぶ。新人選手では異例。
★サイズなど 183センチ、83キロ。右投げ左打ち。