中国政府は11日、記者会見を開き、大気汚染対策の行動計画を説明した。微小粒子状物質「PM2・5」の濃度を全国の都市で2025年までに20年比10%低減させるとの目標を明記するなど環境改善への強化策を示した。習近平指導部は環境重視の発展を目指すが、大規模な黄砂や経済活動に伴う汚染物質の排出量は増加傾向で、計画実現は不透明な情勢だ。
生態環境省の担当者は会見で中国は「大気汚染の改善スピードが世界で最も速い」と主張し、環境問題に積極的に取り組む姿勢をアピールした。一方で新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着き、経済活動の再開で石炭火力発電の使用が活発化し、PM2・5など汚染原因となる物質の排出量が増えていると指摘した。
行動計画は低炭素社会の実現に向け法律や規制の整備を進め、汚染物質の排出量を厳格に管理するとした。首都北京とその周辺はPM2・5濃度の低減目標を20%と厳しく設定し、自然エネルギーを活用した社会構造への転換を目指す。 中国は世界最大の温室効果ガス排出国で、30年までに二酸化炭素(CO2)排出増を止め、60年に「実質ゼロ」にする政策を掲げている。ただ、23年はこの10年間で黄砂が最も頻繁に観測され、大気汚染指数が「最悪」の日が相次いだ。(共同)