プロ野球は長丁場のレギュラーシーズンが終了した。個人成績に目をやると、打率の低さや本塁打の少なさが気になる。
3割打者はセが3人、パは2人。パの首位打者の頓宮(オリックス)の打率は・307でしかない。本塁打は30本以上がセの岡本和(巨人、41本)と村上(ヤクルト、31本)の2人だけ。パにいたっては11年ぶりとなる20本台(26本)でのキングで、浅村(楽天)ら3人が分け合った。
昨季は村上が18年ぶりの三冠王に輝いたが、村上以外の成績はいまひとつ。全体的な数字は今季に限らず、〝地盤沈下〟の傾向にある。原因は投手のレベル向上、ベテラン野手の力の衰えなど、いくつか考えられる。その一つに、近年は〝当たり〟といえる外国人選手がいないことも挙げられるのではないだろうか。
かつて、外国人選手は打撃3部門のタイトル争いの常連。三冠王のブーマー(阪急など)とバース(阪神)、西武の黄金時代に貢献したデストラーデ、本塁打王4度、打点王3度のローズ(近鉄など)、シーズン最多本塁打記録(60本)を持つバレンティン(ヤクルトなど)ら、突出した力を持つ選手がいた。今季はポランコ(ロッテ)がパの本塁打王の一人とはいえ、26本では寂しい。
投打に関係なく、外国人選手の活躍は、技術を見てまねたり、自分の打撃を考えたりと、日本の選手の刺激になる。〝地盤沈下〟に歯止めをかけるために必要なものだ。
日本の投手はメジャーでも評価が高く、外国人投手が日本で力をつけてメジャーに戻った例は多い。投手に比べて野手は難しかったが、大谷(エンゼルス)、鈴木(カブス)、吉田(レッドソックス)らが好成績を残し、野手も日本がマーケットの一つになった。日本で力をつけてメジャーを目指す外国人選手が出てきても、おかしくない。
どの球団も外国人野手にはまず、長打力を期待する。活躍しないのは困ったことなのに、他球団もそういう選手ばかりなので、あわてる必要がない。ピークを過ぎた選手に頼るのではなく、打率3割、30盗塁を期待できそうな若い選手を来日させて、戦力に育てるのも一つの手ではないかと思う。(サンケイスポーツ専属評論家)