(日本生命セ・パ交流戦、阪神2-0ロッテ、2回戦、阪神2勝、4日、甲子園)浅倉南が甲子園のグラウンドに立っている-。野球アニメ「タッチ」に熱狂し、ヒロイン・南ちゃんのあの声に興奮(?)した世代にとっては、これは歴史的な瞬間ではないか?!
4日のロッテ戦前、声優の日高のり子さんがファーストピッチセレモニーに登場した。その取材を担当したのはベテラン記者・上阪正人。
「ボクは『タッチ』の南ちゃんというより、テレビ大阪『タミヤRCカーグランプリ』に出演していた日高さんのファンでして。声優というよりアイドル。あの偉大なアイドルと甲子園で会えるなんて…」
素直に喜んでおりました。
20歳代後半のトラ番・原田遼太郎は世代がちょっと違うか…。
「でも、おばあちゃんの家に、漫画のタッチが全巻そろっていました。おばさんが大好きだったので。だから全巻読破してます」
世代を超えて、語り継がれるのがタッチだ。
ちなみに、永遠の名作のテレビ放送が始まったのが1985年。くしくも(強引だけれど)阪神が唯一の日本一に輝いた年だ。
ということは、日高さんの御年は??
「みなみ、還暦!」
先日の朝の某テレビで、日高さん自ら公表されていた。西城秀樹の、かの有名なフレーズ「ヒデキ、感激!」をまねて。あの浅倉南の声の御方も、60歳オーバー。時は流れているんです。
みんなが憧れる甲子園に、アニメの名作が帰ってきた日に、日本球界が誇る、現役最高の投手も甲子園のマウンドに立っていた。浅倉南より佐々木朗希…。まあ、そういう野球ファンのほうが多いことは否定しない。
試合前のバックネット裏。にわかにインターナショナルだった。メジャーが垂涎(すいぜん)の朗希を見るために、米国人(恐らく)スカウトがズラリ。ヤンキース、メッツ、レンジャーズ、パドレス、ロイヤルズ、ダイヤモンドバックス、ブルージェイズ。数えたら7球団。彼らは絶対にタッチは知らない。
球場に来ていたデスク阿部祐亮が興味津々、トラ番・須藤佳裕を誘って、取材に出向こうとしていた。そこで、虎のソナタから指令を発した。
「佐々木か? 才木か? どっちが好きかを聞いてきてくれ!」
WHICH DO YOU LIKE?
そんなの、佐々木に決まっている?! いやいや、一人ぐらい、ササキとサイキを言い間違えるかもしれないではないか-。
まもなく、2人が記者席に戻ってきた。
「ダメでした。ヤンキースのスカウトに『ハーイ!』と言ってかわされました」
阿部デスク、玉砕。
「いざ、話そうとしましたが、返事をされても内容を全く聞き取れないと思って、質問することすらできませんでした」
須藤記者、退散。
よって、サンスポの収穫はゼロだった。
記者席の隣で、このやりとりを聞いていた本紙専属評論家の藪恵壹氏から活が入った。
「恐れず突撃していかないと駄目ですよ。自分で壁を作ったら、何も越えられないよ」
さすが、海を渡った元メジャーリーガーはひと味違う。確かに、この日の試合を見た後なら、ひとりぐらい「I LOVE SAIKI!」と言ってくれたかもしれないぞ。