勝つためには、主砲の一打が必要だ。日本選手最多のシーズン56号を放ち、史上最年少の三冠王を達成した村上は今シリーズで打率・222、1本塁打、1打点。シリーズ開幕前に「僕らもチャレンジャーとして戦っていければ」と口にした。第3戦の先発・宮城と今季対戦はないが、昨年のシリーズで3打数1安打。京セラでは今季、本塁打こそないものの、8試合で打率4割(25打数10安打)、2打点をマークした。
新大阪駅に到着した村上(撮影・今野顕)最高峰の舞台でも歴史に名を残す。日本シリーズの最多本塁打記録は4本。長嶋茂雄や王貞治(ともに巨人)、球団では1978年の大杉勝男らレジェンドが記録した。歴史的な激戦を繰り返す中、村上が打てば雰囲気が一気に変わり、勝利の流れを呼び込むことは間違いない。
さらに村上を中心として2戦4発の強力打線が、チーム記録を塗り替える可能性もある。歴代最多は78年のヤクルトで13(7試合)。3番・若松、4番・大杉、5番・マニエルのクリーンアップを擁した元祖・強力打線で球団初の日本一に輝いた年だ。
今シリーズでは5番・オスナが打率・667、1本塁打、3打点と好調。3番・山田に安打がないが、昨年の第5戦で同点3ランを放っただけに、ここぞの場面で打ってくれるはず。44年前と重なる〝令和版強力クリーンアップ〟を軸に新たな伝説を作る。
村上は山田の存在を「心強いの一言」と語り、「昨年も一緒に日本一を経験できたので、今年も」と誓った。勝負の第3戦が、始まる。(赤尾裕希)