――互いに変わっていない
水谷「基本は変わっていません。それぞれ自分の中にずっと変わらないもの、変わらない方がいいものってありますよね。僕はまだせりふでは言っていないけど、亀山くんに『君、変わりませんね』って一番言いたい(笑)」
寺脇「本当にそうですね。変わろうとしたって変われないし、計画を立てて変わるものでもないし」
水谷「そうそう」
寺脇「卒業後に豊さんが監督になられて(=2017年に『TAP THE LAST SHOW』で監督デビュー)『コレを撮ったんだ!』と思っていましたけど、やっぱり本質は変わらない。現場の雰囲気を良くすること、座長のあり方も含めて。変わったとしたら2人でふざけていることをスタッフが無視するっていう…。最近ありますよね?」
水谷「みんな『すみません、仕事しているんで』みたいなのがね」
寺脇「僕らが面白いこと言っても聞いてくれないんです(笑)」
水谷「慣れちゃったようです。『また2人で何か言ってる』ぐらいに。これがいいよね」
取材中も何度となく親友のように笑い合う。2人の初共演は1991年の日本テレビ系「刑事貴族2」。それから約30年を経て、互いに心から信頼し合う仲になった。
――卒業後の寺脇をどのように見ていた
水谷「それがテーマにあったんですよ。昔、『刑事貴族』で共演し、また一緒にやろうと『相棒』で再び会って。何かのときに康文と(岸谷)五朗が『話を聞いてほしい』と家に来たことがあった。そのような関係があったので、弟みたいな感じだったんです。だから、成長を見ていたいなと。最初に会ったのは20代だったよね?」
寺脇「29歳です」
水谷「僕は40歳。そういう思いがあったので、いろんな経験をしてほしいと。それで、またいつか再会できたらいいなと思っていた。だから、康文は『もう自分が相棒に出ることはないと思っていた』と言うんですが、僕は終わる頃にもう一回来るぞという予感はあったんですよ」
――その通りになった
水谷「こんなに『相棒』を長くやるとは思っていなかったので、もうちょっと早く来る予定だったんだけど(笑)」
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