この一発を口火にエンゼルス打線が目覚めた。1-3の九回に2点差を追い付き、延長タイブレークに突入した十一回にはウォードがサヨナラ2ランを放って試合を決めた。「(大谷の本塁打が)ウォードの本塁打を呼んだね」と指揮官。大谷は満面の笑みで、殊勲のウォードを本塁ベース付近で迎えた。
八回に26号ソロを放った大谷。被本塁打ゼロだったデュラン(手前)のカーブを初めて本塁打にした(共同)劇的勝利を呼んだ大谷の26号は〝魔球〟を捉えたものだった。対戦投手は球速160キロ超を連発する有望株デュラン。剛速球もさることながら、武器とするカーブの被打率はこの試合まで・093、Whiff率(スイングに占める空振りの割合)は42・7%を誇る難攻不落のボールで、これまで一本も本塁打を許していなかった球種だ。
今季メジャーデビューしたスター候補の、捉えることすら難しい140キロの決め球を大谷が粉砕。「ピッチングニンジャ」こと米投球分析家のロブ・フリードマン氏は「ジョアン・デュランが初めてカーブで許した本塁打。打ったのは、もちろんオオタニだ」とSNSに賛辞を並べた。
打球速度107マイル(172キロ)は試合最速で、飛距離は399フィート(121・6メートル)。10勝目を挙げ、1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利、2桁本塁打」を達成した9日から3試合ぶりの一発で、日本選手初の2年連続となる30本塁打も見えてきた。