タイムを確認し、スタート台の横でうなだれる池江。女子100メートル自由形を制したものの、個人種目の派遣標準記録には及ばなかった(代表撮影) 競泳・国際大会代表選考会第3日(4日、東京辰巳国際水泳場)女子100メートル自由形は池江璃花子(21)=ルネサンス=が54秒02で制した。しかし、世界選手権(6~7月、ブダペスト)の派遣標準記録にわずか0秒06届かず、レース後には号泣して悔しさをあらわにした。男子200メートル個人メドレーは瀬戸大也(27)=TEAM DAIYA=が1分57秒09で制し、400メートル個人メドレーに続く2種目目の世界切符を手にした。
レース後も池江の涙は止まらなかったタオルで顔を覆い、肩を震わせた。女子100メートル自由形を終えた池江は、報道陣の前で2つの質問に応えるのがやっと。西崎勇コーチに支えられながら、フラフラの足取りでサブプールに姿を消した。
「去年から1年間、全く成長していない。この1年、頑張ったのは何だったんだろう」
前半の50メートルは落ち着いた泳ぎながらトップで通過。得意の後半でグッと前に出た。それでもこの種目の派遣標準記録に0秒06届かなかった。
400メートルメドレーリレーの派遣記録は突破しており、5日の大会最終日後に行われる選手選考委員会を経てリレーでの代表入りの可能性は残す。それでも今季、個人種目で世界と戦うことを目標に掲げていただけに、到底納得のいかない結果だ。
昨夏の東京五輪を終えてから練習量を増やし、負荷の高い筋トレもこなしてきた。明らかに体つきは変わり、苦手としていたスタートの反応も周りに劣らないところまで戻ってきた。
それでも思うようにタイムは伸びず、今季最も力を注いでいた大会初日の50メートルバタフライは2位。派遣記録に0秒12届かず、この種目での代表切符を逃すと、一気に気持ちが落ち込んだ。
大会最終日の100メートルバタフライと50メートル自由形を残している。100メートルバタフライは昨年4月の日本選手権決勝で57秒77をマークしており、57秒79の派遣記録は射程圏内。あとは失意のどん底にいる自身を奮い立たせることができるか。敵は己だ。(角かずみ)