日本ハム春季キャンプ(12日、沖縄・名護)日本ハム・野村佑希内野手(21)が12日、1死満塁などで始まる変則ルールの紅白戦に白組の「2番・三塁」で先発出場し、第1打席で〝グランドスラム〟を放った。この一撃に、新庄剛志監督(50)は「BIGBOSS STAGE」の上から歓喜の絶叫。プロ4年目の主軸候補が、その長打力をアピールした。
その瞬間、ビッグボスが真っ赤な巨大タワーの上で絶叫した。
「ジェイ(ジェームス)、ナイスホームラン!! フォー」
新庄監督をここまで興奮させる完璧な一撃を放ったのは、米国出身で「ジェームス」のミドルネームを持つ野村だ。昨季10試合で4番を務めた高卒4年目は、1死満塁からの第1打席で谷川の147キロの直球を逆風を突いて左翼席に運んだ。
すると指揮官は立ち上がって観客席のほうを向き、頭上で手をたたいて約1500人のファンに拍手を求めた。試合後にはインスタグラムを更新。「捉えた後のボールの押し込み 超がつくほどの逆風でしたが 完璧」(原文ママ)と絶賛した。
新庄監督の「4番は足の速い選手を」との意向で、初対外試合となった8日の阪神戦に続き、この日も4番には俊足の五十幡が座り、野村は2番。その中での一発に、野村も「打席の中で力を抜きながら、打つときに集中してパワーを出せている。ビッグボスにいいアピールができたと思うし、いい姿を見せられて良かった」と自賛した。
昨季のチーム本塁打数はリーグ最少の78本。中田翔(巨人)、大田泰示(DeNA)と右の大砲が移籍し、新庄ハムにとって野村の長打力は欠かせない。暇さえあれば、米大リーグに挑戦する鈴木誠、巨人・岡本和らのフォームを動画で研究。その成果も表れている。
新庄監督が試合中に上っていたのは、高さ3・6メートル、横幅5メートルの「BIGBOSS STAGE」。巨人・原監督がキャンプ地で愛用する通称「原タワー」に着想を得たもので、その高さ2メートルをはるかに超える監視塔がこの日完成した。
さらに、全首脳陣、選手での記念撮影などのセレモニーでは、背番号1のユニホーム姿を就任後初めてファンの前で披露した。新庄劇場が続く中で〝主役〟の選手も負けじと輝き始めた。(東山貴実)
■野村佑希(のむら・ゆうき) 2000(平成12)年6月26日生まれ、21歳。米ミシガン州出身。埼玉・花咲徳栄高では2年夏の甲子園で4番として全国制覇。高校通算58本塁打。19年ドラフト2位で日本ハムに入団。昨季は99試合に出場し打率.267、7本塁打、37打点。通算120試合、打率.265、10本塁打、55打点。187センチ、92キロ。右投げ右打ち。独身。今季年俸2000万円。背番号24。