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阪神・佐藤輝、「新人王」栗林に193票差完敗も「新人特別賞」 来季目標50発に上方修正

新人特別賞を受賞した佐藤輝。新人王を逃し、来季の目標を上方修正した(代表撮影)

プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2021 supported by リポビタンD」が15日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開かれ、セ・リーグの最優秀新人賞(新人王)は広島・栗林良吏投手(25)が輝いた。阪神・佐藤輝明内野手(22)、中野拓夢内野手(25)ら阪神勢は離され、新人特別賞に。佐藤輝は来季50発を宣言。この悔しさをバネにする!

晴れの舞台に立つことはできた。「史上最高の争い」ともいわれた。ただ、欲しかった勲章はずっと遠くにあった。栗林(広島)とは193票差。喜びと悔しさが交錯する。新人特別賞の記念品を見つめながら佐藤輝は率直な思いを語った。

「新人王を取りたかったというのはありますけど…こういう賞をいただけたので光栄です」

プロ入りの瞬間から、ずっと新人王を目標にしてきた。前半戦だけで20発。誰もが間違いなしと信じた。ところが、これほどハイレベルな新人王争いになるとは思わなかったはずだ。59打席連続無安打を喫し、最終的には栗林、牧(DeNA)、さらには奥川(ヤクルト)にも抜かされた。得票数はわずか8票。126試合に出場し、打率・238、24本塁打、64打点。例年なら合格点の数字を残したが、今年に限れば大差完敗だった。


セントラル・リーグ連盟特別表彰・新人特別賞を受賞した阪神・佐藤輝明(右は斉藤惇コミッショナー)=15日、都内(代表撮影)

「じゃあ、50発」

2600万円増の年俸4200万円で契約を更改した14日には「30本塁打以上」を目標に設定した。それを一夜明けて、上方修正。「野手として牧選手がすごい。やっぱり(打率)3割というのは自分にとっては遠いところ」とリーグ3位の打率・314を残した牧に脱帽する一方で、自分の刃の研ぎ方は分かっている。「本塁打を打つ技術もそうですが、四球をとれるところでとる」ことが課題。今季455打席で25個しかない四球を増やすことで、相手に甘い球を投げさせる。その先に虎では1985年のバース以来の50発がある。

矢野監督は「より高いところ。それぞれホームラン王とかいろいろあると思う」と佐藤輝の背中を押す。世代交代というのが長年の課題だったが、今季は佐藤輝が主軸を務め、中野が盗塁王を獲得。伊藤将は開幕からローテを守り10勝を挙げるなど、最後まで優勝争いを繰り広げる原動力となった。いくら実績を作っても年が明ければ白紙になるのが、この世界だ。弱肉強食しかないからこそ、佐藤輝は仲間たちの存在を大切にする。

「刺激になるし、負けないぞという気持ちになる。来年は何かタイトルを取って、また、戻ってこられるように頑張りたいと思います」

今季は勝利数でヤクルトを上回りながらも勝率5厘差で優勝を逃した。

「一年間通して活躍できる技術と体力を身につけられるように頑張ります」

開幕から圧倒的な結果を残す。仮に失速しても追いつけないようなリードをとる。コロナ禍で2年連続の無観客となった表彰式。佐藤輝の低く、自信に満ちた声が響く。年末の祭典に、また呼ばれる。今度は衝撃の50発男として、帰ってくる。(原田遼太郎)

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