ヤクルトの新人選手のルーツや素顔を紹介する連載の第3回は、ドラフト4位・元山飛優内野手(22)=東北福祉大。幼少期にたたき込まれた父・誠司さんの教えや、中学時代に自身に課した猛練習の日々などを明かした。(随時掲載)
流した汗と、涙の数だけ成長してきた。「世界一のショートになる」という目標を掲げる元山が野球を始めたきっかけは、なんと海上だった。
小学校入学前。家族でフェリーに乗って旅行をしていた際、大阪の少年野球チーム「ジュニアコンドルス」関係者に「野球をやりなさい」と声をかけられ、直後に入団した。だが当時やっていたのは投手と捕手だけ。転機となったのは中学の生駒ボーイズ時代だった。
「野手のことが全く分からなくて、まずはステップの仕方とかを考えたり、教えてもらったりしていました。中学時代は一番練習しましたね」
1年秋から本格的に遊撃手となり、自身に猛練習を課した。PL学園高出身のコーチ、北川正剛さんに弟子入り。チームの練習日の火、水、木、土、日曜日は2-3時間ノックを受けた。夜遅く、日付が替わるギリギリまで続けたこともあったといい、日課は卒業するまで続いた。
成長には、野球に対してとても厳しかったという父・誠司さんの存在も大きかった。
「小学生の頃はバスケットのほうが好きで2年間ぐらいしていたので、父親に『中学校でバスケやりたい』と言おうとしたんですけど、そんな勇気はなかったです」
一番の思い出は、小学校高学年のとき。キャッチャーミットをなくし、父に言われて、自転車での帰り道などを夜中まで探し続けた。道具の大切さを気づかせてくれた父の厳しさも原点だ。
期待を込められ、背番号6をつける。「宮本慎也さんのようなショートになれるように頑張ります」。目標は高く、夢は大きく。元山が頂点を目指し、己を磨く。(赤尾裕希)