2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は9日、大会の選手村で室内に用意されるテーブルやいすなど備品を公開した。
公開された備品は個室に置かれるクローゼットやナイトテーブル、共用部分に置かれる折り畳み式の丸テーブルといす。寝具メーカーのエアウィーヴと協力して製作された段ボール製のベッドと同様、いずれもリサイクルやリユースをしやすいことや、入居する選手団が移動させてスペースを自由に使えるように配慮し、簡易なものとなっている。
選手村は東京・晴海埠頭(ふとう)の3方を海に囲まれた位置にあり、銀座から約2キロ。競技場が集まる臨海地区と都心部の中央部分に設けられる。約44ヘクタール(東京ドーム8.5個分)の敷地に建つ宿泊棟21棟に3850戸が用意され、五輪時には1万8000床、パラリンピック時には8000床のベッドが提供される。
敷地内にはメインダイニングホールの建物や、診療所やジム、和食などを提供するカジュアルダイニングが入る複合施設もあり、選手は無料で利用可能。宿泊エリアは1戸内部が共用部分と複数の個室に分けられ、各個室にはベッド1~2床が置かれる。各戸にトイレやシャワーはあるがキッチンや冷蔵庫はなく、メインダイニングの利用を求める。洗濯物はランドリーに預ける。
車いすの選手同士がすれ違えるよう、戸外の廊下は幅約150センチほどと一般的なマンションより広くとってあり、入り口のスロープなどバリアフリーも配慮されている。
宿泊棟は昨年12月までに完成し、1月以降は組織委の管理下で内装や備品搬入などが行われる。過去の五輪では大会期間になっても建設が完了していないことや水が出ない、泥水が出るなどトラブルが多かったが、「そのようなことはあり得ない」と担当者は胸を張った。
五輪の選手村は7月8日にプレオープン。14日に開村し、大会終了3日後の8月12日に閉村。すぐにパラリンピック用に改修し、15日にプレオープン。18日に開村し、閉会式の3日後の9月9日に閉村する。
大会後、宿泊棟は改めてキッチンなどを設置したうえでマンションとして分譲される。メインダイニングの施設は取り壊して跡地は小中学校に、複合施設は商業施設として営業される。
晴海の本村以外に、分村としてセーリング競技用に神奈川県の大磯プリンスホテル、自転車競技(トラック、マウンテンバイク)用に静岡県のラフォーレリゾート修善寺が使用される。