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沢村賞、19年ぶり該当者なし 200イニング&10完投以上はゼロ「沢村さんの名前に傷を付けると…」

 プロ野球草創期に活躍した巨人の大投手、沢村栄治をたたえて先発、完投型の投手を表彰する沢村賞の選考委員会が21日、東京・港区のグランドプリンスホテル高輪で開かれ、2000年以来19年ぶり5度目の「該当者なし」となった。

 7項目の選考基準のうち、今季のセ、パ両リーグで最も多くクリアしたのは日本ハム・有原航平(27)と巨人・山口俊(32)の各4項目だった。

 3項目をクリアしたソフトバンク・千賀滉大(26)、DeNA・今永昇太(26)や両リーグを通じて最多の6完投をマークした広島・大瀬良大地(28)らも候補に挙がり、最終的に有原と山口が最終候補に残った。

 しかし、完投数が有原は1で山口はゼロ。投球回が有原は164回1/3、山口は170回で、ともに基準に達していなかった。16年に広島・ジョンソンが4項目で受賞した例はあるが、今回は見送られた。

 選考委員は堀内恒夫委員長(71)=元巨人、平松政次(72)=元大洋、山田久志(71)=元阪急、村田兆治(69)=元ロッテ、北別府学(62)=元広島=の5氏。

 選考会を終えた堀内委員長の第一声は「非常にもめました」だった。5委員がそれぞれの意見を出し合ってから協議し、該当者なしで落ち着いた。

 ソフトバンク・千賀、DeNA・今永らの名前も挙がる中、最終的にはともにリーグ最多の15勝をマークした日本ハム・有原と巨人・山口が残った。しかし、今季は選考基準の中でも重要視される投球回数(200以上)、完投数(10以上)をクリアした投手が、両リーグともにゼロ。堀内委員長は「これ以上、レベルを下げたくないのが本音。完投なしでいいよとなると、沢村さんの名前に傷を付けると思っている」と説明した。


 かつてエースとして通算200勝以上を記録した5人の選考委員は、投手の分業制が主流となり、完投数と投球回数が減少したことに一定の理解を示す。しかし、昨年まで2年連続で受賞した巨人・菅野は2017年に5項目、18年は全項目をクリアしており、決して難しい数字ではない。

 堀内委員長は「米大リーグは日本より遅く開幕して162試合(日本は143試合)を戦い、日本より早く終わる。だから先発は中4日。日本は中6日空けても100球というのに抵抗がある」とし、「時代が変わるから(選考基準も)変えようという考えはない」と断言した。 (松尾雅博)

「沢村賞の偉大さを踏まえ、該当者なしということでご理解をいただきたい。来年の投手たちにエールを送りたい」

「山口と有原の成績は甲乙つけ難いが、ダブル受賞にするには物足りない。残念な結果になった」

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