ジョセフ・ジャパンのW杯イヤー最初のテストマッチは、東日本大震災の津波で多大な被害や犠牲が出た釜石で行われた。スタジアムは大槌湾から約400メートル、津波に流された小中学校の跡地をかさ上げして建設されている。前夜のミーティングでリーチは「ここでW杯が行われるまで、釜石の人たちがどれだけ苦労してきたか」「スタジアムの建て方の意味合い」などを伝えた。
「外国出身選手も、ここでやる意味を理解した」とチームを好リードした田村。この地で試合をする意義を、選手たちは感じていた。
「一番成長できたと思うのが、後半22分」
リーチは力強く口にした。フィジーに3トライ目を許し34-21と追い上げられたあと、リーダー陣で集まり、キックを極力控えてボールを保持するなど手堅い戦い方に変更。このまま試合を終わらせ、勝ち切った。
ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は「大変な苦労をした釜石の人たちの前で、いい試合がしたかった」と及第点。「ただ、どのチームもフィットネスを万全にしてW杯に乗り込んでくる」。指揮官に浮かれたところはなかった。 (田中浩)
「予想していた通り、タフな試合になった。日本は出だしが非常に良かった。リードされ、解決策を見つけようとしたが、日本の防御が強固だったので難しかった」