労組・日本プロ野球選手会(嶋基宏会長=楽天)は17日、東京都内で臨時大会を開き、日本野球機構(NPB)が来季から導入を検討している、走者による捕手への危険な体当たりの禁止について議論し、賛成することを決めた。これで阪神のマット・マートン外野手(33)の激しいクロスプレーが見られなくなりそうだ。
1点を貪欲に狙うからこそ飛び出すクロスプレー。マートンのガッツあふれるプレーが、もう見られなくなりそうだ。
この日の選手会の臨時大会で、本塁でのクロスプレーのルール化について意見交換が行われた。走者と捕手の接触プレーは大けがにつながる可能性があり、米大リーグでは昨季から「走路上にいない捕手に不当な体当たりするとアウト」などとルール化されている。
選手会では日本野球機構からの要請を受けて協議。賛成することを決め、NPBには審判員の判定の明確化を求めていく。
「その考えには賛成だよ。ファンのみなさんが、ホームでの衝突を野球を楽しむうえで、必要かはわからないからね」。この動きに、マートンも納得の表情を浮かべた。甲子園の室内練習場でダッシュやフリー打撃など約1時間、汗を流した。練習後に報道陣の取材に応じ、前向きにとらえた。
代名詞ともなった捕手への厳しいタックル。5月13日のヤクルト戦(神宮)でも西田に激しくぶつかり、両軍ベンチが飛び出し、乱闘騒ぎになった。過去にも何度か物議をかもしただけに、「ルールが決まることで、膝や足のけがもなくなるだろうからね」。勝利への執念ゆえとはいえ、不用意なけがはしたくないし、させたくない。
「したくて、しているわけじゃないからね。ルールとして決めてもらえるのはありがたいね」
7月に入ってから、打率・320、9打点2本塁打と好調を維持する背番号「9」。前半戦の不調が嘘のようにバットでチームに貢献している。体を張ったプレーがなくとも、ファンを魅了してみせる。 (山口大輝)
★2013年5月12日ヤクルト戦(松山)
1点を追う四回一死三塁。藤井の浅めの中飛で突入し、捕手・田中雅と衝突。両軍ベンチが飛び出し一触即発の状況に。突き飛ばされた田中雅は鎖骨骨折
★9月14日ヤクルト戦(神宮)
0-0の六回二死二塁。福留の中前打で突入。突き飛ばされた捕手・相川(現巨人)がマートンに詰め寄り、球審は両選手を暴力行為で退場処分に
★15年5月13日ヤクルト戦(神宮)
二回一死三塁。伊藤隼の右飛で、タッチアップ、タイミングはアウトだったが、捕手・西田に体当たり。西田は落球せずに判定はアウトだった。このジャッジに納得のいかないマートンは大声を出し、両軍入り乱れて乱闘寸前の事態に