美しい海を望むフロリダ半島に、エースの浪花節がほとばしった。FW本田は最後尾でバスを降りて宿舎入り。移動中は同僚と会話もほとんどせず、大舞台へと神経を研ぎ澄ませた。
「W杯でザッケローニ監督を男にする!」
30日(日本時間31日)の練習開始を前に、本田が契約を結ぶミズノ社幹部にこう宣言して、合宿に乗り込んだことが分かった。
ブラジルで恩返し。それが本田のモチベーションになっている。今年1月にビッグクラブのACミランへ移籍したが、ザック監督の後押しなしには実現しなかったという。かつてミランを指揮した同監督はミランのガリアーニ副会長に獲得を強く勧め、昨夏の入団が実現しなかった際には本田に「焦らず待て」と助言。不動のトップ下として信頼も寄せる指揮官へ、恩返しの思いは強い。
昨夏のコンフェデレーションズ杯では「過去の監督」とイタリア記者に揶揄(やゆ)されながら、母国相手に3-4と接戦を演じ、同国代表の後任候補にまでなったザック監督。公言する「W杯優勝」に本田が導けば、指導者としての輝かしい未来のプレゼントにもなる。