26日の秋季キャンプ初日。本隊を離れ別メニューで1日を過ごした中日・小笠原慎之介投手(19)は、日が沈んだナゴヤ球場で話しにくそうに、ポツリポツリと言葉を並べた。
「いずれ(手術する日が)くるだろうと(東海大相模)高校時代から思っていた。覚悟していた。(来季の)開幕に間に合わせたい気持ちはあるけど、焦ってもしかたないので」
認めたのは左ひじ手術。高校時代から確認されていた遊離軟骨の除去手術だ。手術の時期は? キャッチボール再開のメドは? 来年の開幕に間に合うのか? 高卒1年目のルーキーは報道陣に囲まれ、最後まで答えにくそうにしていた。
中日球団は、けが人などチームの情報を明かさないことで知られている。ただ、こちらも仕事。話を聞かねばならないが、球団の方針と取材の間に立った19歳の表情は、ひどく暗くみえた。
思えば前日から中日の情報管理に、頭を悩ませた。森監督はオーナー報告を行った25日に、3人のコーチが新たに加わることを明言。西山球団代表も認めたが、その日のうちに就任のリリースが流れることはなかった。また、8月に休養が発表された谷繁監督と佐伯コーチ、西武の新監督に決まった辻コーチの退団も、球団代表の口頭での説明で終わった。
そして翌朝、土井打撃コーチ、田村バッテリーコーチの会見を行うとリリースが届いたが、開始時間は二転三転。結局、会見場で1時間ほど待ち、終わったのは正午近く。球場に向かうと、ほどなくしてノックを受け終えた野手陣がベンチに戻った。新体制での船出の日だったが、集まった報道陣の多くは練習をほとんど見られないまま午前を終えた。
25日は練習休日。先にコーチの会見を済ませていれば…と思えてならなかったし、プロ1年目の19歳がうつむく姿には心が痛む。チームとしての情報戦略や方針をどうこういうつもりはないが、どうにかならないものだったのかと感じる2日間だった。(高瀬悟嗣)