二回、石川のシンカーをバックスクリーン右へ運んだ新井。通算300本塁打を達成した(撮影・今野顕) (セ・リーグ、ヤクルト4-16広島、15回戦、広島10勝5敗、2日、神宮)チームに漂う重い空気をバットで吹き飛ばした。広島・新井が中越えに13号先制2ラン。史上42人目となる通算300号本塁打で今季最多の16得点を呼び込んだ。
「ちょっとこすり気味だったが本当にうれしかった。プロに入ったときは300本打てる選手になるとは思っていなかったし、お世話になった人に感謝したい」
二回無死一塁だ。フルカウントからの6球目、石川の124キロシンカーをはじき返した。フェンス直撃だった場合に備えた一塁走者へのフェイクで中堅・比屋根が捕球体勢に入ったため、新井自身は一塁へ走りながら「あー、ダメだ」と表情をゆがめていた。
しかし、走塁の勢いを緩めた直後、打球はバックスクリーン右に飛び込んだ。鯉党のため息も大歓声に変わり、「比屋根くんにだまされました」と笑った。緒方監督も「きょうは新井さんでしょう。新井さんで(新聞の)1面を書いてあげて」とたたえた。