成長株の江越は「本当にいろいろ教わります」と感謝した。右中間の打球を追って体が近づく度に、先輩が声をかける。打球の追い方、球場の特徴、ポジショニング。この日は二塁で出場ながら、中堅も守る大和もそうだ。「最初はいつも孝介さんを見て覚えていた」。チームの底上げに欠かせない男が、この日はバットで輝いた。
チームは長期ロードの出発カードを勝ち越して、貯金「3」。巨人と0・5差に迫った。和田監督は「ヨーイドンの2ランで、こっちにリズムを持ってきた。中押し、ダメ押しと理想的な点の取り方」と、手応えをつかんだ。10安打8得点の猛攻を呼んだ福留には、過酷な戦いを乗り切る自信が漂った。
「よくないけど、打てなくても四球を取ったり、できることをしながら戻していければいい」
上昇カーブの起点を予感させる一発。勝負の8月を制するためには、百戦錬磨の経験と勝負強さこそ頼りになる。 (安藤理)
◎…マツダスタジアムでの3連戦勝ち越しは、13年8月6~8日(●○○)以来2年ぶり
◎…阪神とヤクルトが勝ち、1-3位のゲーム差が1に。95試合以上消化して上位3球団が1差以内になるのは、セでは07年9月21日(1位中日、2位巨人=首位と0差、3位阪神=同0・5差)以来8年ぶり
◎…福留は7月11日の巨人戦の第2打席以来、73打席ぶりとなる本塁打。今季最長は4月11日の広島戦の第1打席から5月13日のヤクルト戦の第3打席までの92打席