7月8日、東京ドームで行われた巨人―阪神でそれは起こった。阪神が2点リードの五回2死二塁。才木浩人投手(27)が投じた高めの真っすぐを捉えたトレイ・キャベッジ外野手(29)の会心の打球は高々と右翼に舞い上がった。森下翔太外野手(25)は深い位置で構えていたが、最後は慌てたように前に出て捕球。実はこの打球は天井に当たっており、当たらなかったら本塁打になっていたか分からないが、才木にとってはほっとした瞬間だった。
東京ドームのグラウンドルールを確認すると、①打球が、フェア地域上の天井や懸垂物に当たった場合は、ボールインプレーとする。ファウル地域上の天井や懸垂物に当たったり、穴や隙間に入り込んだ場合はボールデッドとする。
②打球が、フェア地域内にある天井の穴または隙間に入り込んだ場合、あるいは懸垂物に挟まった場合は、ボールデッドとし、打者および走者に投球当時を基準にして2個の安全進塁権が与えられる。
つまり、フェアゾーンの天井に当たったら、インプレー。ファウルゾーンの天井だったらファウル。もしキャベッジの打球が天井に挟まっていたら、エンタイトルツーベースだった。余談だが「ボールボーイ用の椅子にボールが当たってプレイングフィールドに跳ね返った場合は、ボールインプレーとする」との記載もあった。
ちなみにバンテリンドームの場合、天井に当たった場合、前途の東京ドームとおおむね同じだが、次のような記載があった。
打球が上部懸垂物に触れた場合
外野フェア地域(9カ所)…本塁打
ファウル地域…ファウル
内野中央…ボールインプレイ
内野中央(挟まった場合)…二塁打
バンテリンドームの天井にはスピーカーなどがあり、外野のフェアゾーンにある懸垂物に当てたら本塁打となる。
では、甲子園球場のグラウンドルールはどうだろう。
①ボールがダッグアウト(一塁ダッグアウト横の通路も含む)前面に引いてある黄線を越えた場合はボールデッドとする。(プレイングフィールドに跳ね返ってもボールデッド)
②カメラマン席前面に引いてある黄線を越えた場合はボールデッドとする。ただちにプレイングフィールドに跳ね返った場合もボールデッドとする
緑を基調とした甲子園ベンチのラバーを鮮やかに彩る黄色のライン。あれはただのデザインではなく、黄線を越えたらボールデッドという重要な意味があった。
例えば三ゴロを送球エラーでカメラマン席の方向へ転がってきても、前面ラバーの側面に当たり、グラウンドに跳ね返ったらこの場合はインプレーになる。各球場に設けられているグラウンドルール。一度確認してみると新たな発見があるかもしれない。(渡辺洋次)