川瀬の勝ち越し打でベンチを飛び出すソフトバンクナイン。しびれる一戦を勝ち切った(撮影・中島信生) 「2025 パーソル クライマックスシリーズ(CS)パ」ファイナルステージ(6試合制)第6戦が20日、みずほペイペイドームで行われ、ソフトバンクが2―1で勝ち、リーグ優勝によるアドバンテージを含め4勝として、2年連続22度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。1-1の五回に川瀬晃内野手(28)の適時打で勝ち越した。最優秀選手(MVP)にはリバン・モイネロ投手(29)が選ばれた。日本ハムは第3戦から3連勝したが一歩及ばず、2年連続のファイナルステージ敗退となった。
五回、勝ち越し打を放ちほえる川瀬。大一番でタカをよみがえらせた(撮影・渋井君夫)優勝旗を掲げる小久保監督。運命の一戦を制し、笑顔がはじけた=みずほペイペイドーム(撮影・萩原悠久人)春先に低迷していたソフトバンクを救った男が、負けられない一戦で日本シリーズ進出をかなえた。「2番・遊撃」で3試合ぶりにスタメン出場した川瀬が、1-1の五回2死満塁で決勝の右前適時打を放ち、一塁ベース上で何度も拳を握って雄たけびを上げた。
「自分が打ったっていうよりはファンの方のすごく大きな声援のおかげで打たせてもらった」
登場曲のCHAGE and ASKA「YAH YAH YAH」のサビの部分の叫びが、いつの間にか球場全体のファンが合唱する応援歌になった。達のフォークを右前に打ち返した。
「いい意味でプレッシャーをかけて打席に入らせてもらっている。あの応援は奮い立たせてくれる」
レギュラーシーズンでは5連敗で迎えた5月2日のロッテ戦で、2―3の九回2死満塁から代打で逆転サヨナラ打。そこから潮目が変わり、チームは浮上していった。
今シリーズでチームはあと1勝としながら相手に逆王手をかけられ、追い込まれた中、川瀬は5月の自身の一打を中心に勝利の場面の映像集をくりかえし見て、ポジティブなイメージをつくって大一番に臨んだ。小久保監督は「3連敗して苦しかった」と漏らし「けが人が多かった中、一年間、けがなくやった選手が打ったのはよかった」と殊勲者を祝福。「今はホークスになくてはならない存在になった。替えの利かない、スーパーサブ以上の存在になった」と賛辞を贈った。
指揮官は6月に交流戦優勝を甲子園で決めた際、場内インタビューで「秋には阪神さんと日本シリーズを」と話したが、有言実行。「セ・リーグの他の球団(のファン)からだいぶ、たたかれた。プチ炎上みたいになっていた」と苦笑い。だが「われわれは、あの時点では首位でもなんでもなかった。自分たちのチームに向けてここに戻ってくるんだという目標設定の意味合いで伝えたが、それが現実になってうれしい」。これからターゲットを阪神に切り替え、勝負を挑む。(上阪正人)