優勝し、胴上げで宙に舞う阪神・藤川球児監督(撮影・林俊志) ■9月20日 この季節、プロ野球担当記者なら、クライマックスシリーズを「CS」と表記する機会は多い。一方、「Customer Satisfaction」(顧客満足度)の略としての「CS」もある。クライマックスシリーズの現制度は、はたして顧客(ファン)の満足度を向上させているのだろうか。
今月7日に阪神がプロ野球最速V。同時点で2位巨人に17ゲーム差、さらに巨人が勝率5割未満だった状況から、改めてCSの開催意義を問う声が各界から噴出した。ただ、ある球団関係者は「野球界だけでなく、一般企業でも同じ。確実に利益が出ると分かっている事業をやめますか?という話」と苦笑した。1試合3億円強の収益とされるCSを廃止する選択肢は持ち合わせない。
収益の大幅減は避けられないが、ファンの賛同が得やすいと推測されるのはパ・リーグが前・後期制を廃止した翌1983-85年に導入した方式。レギュラーシーズン終了時点で1位と2位のゲーム差が5以内に限って上限5試合のプレーオフを実施するという制度だ。例えば、4・5差で開催されれば、1位チームが1勝した時点で終了。逆に2位チームが5連勝すれば「年間優勝」として日本シリーズに進出。ただ、83、85年の西武、84年は阪急は2位チームに大差をつけ、日の目を見ることはなかった。〝幻のプレーオフ〟といわれるゆえんだ。
もしくは、日本シリーズからの改称か。榊原定征コミッショナーも「リーグ3位のチームが日本一というのは違和感がないわけではない。野球ファンの感情的なものもある。日本シリーズで勝ったチームが日本一となるわけだから、(今後も)日本シリーズと言うかどうか」と語っている。(東山貴実)