メンバー表を交換する阪神・藤川球児監督と中日・井上一樹監督 セ界七不思議の原因は「軽打」にあり!? 球界関係者は阪神の〝ドラ・アレルギー〟の理由を簡潔明瞭に分析しました。2年ぶり7度目のリーグ優勝を果たした藤川球児監督(45)率いる阪神は80勝49敗3分けの貯金31とぶっちぎりの強さですが、なぜか中日戦では11勝11敗。17勝8敗と大勝した巨人には1点差ゲームで8勝7敗なのに中日になると3勝7敗です。零封負けが23度もあり、借金14(58勝72敗2分け)で5位低迷の相手になぜ弱い…。「広い球場の戦法を熟知しているからだ」と球界OBは指摘しましたが、中日の〝阪神料理レシピ〟をポストシーズンで参考にされるのは実に嫌ですね。
阪神・矢野燿大監督時代、ヘッドコーチなどで支えた現中日・井上一樹監督球界では弱者が強者になぜか相性がいいケースを何度か、目にしてきました。例えば、ほんの一時期でしたがず~とBクラスに低迷していた南海(現ソフトバンク)が広岡監督率いる西武に強かった。阪急(現オリックス)や近鉄(球団消滅)にはコテンパンにやられるのに、西武戦になると不思議に勝ったり、善戦したり…。当時の南海・穴吹義雄監督は「広岡はウチと戦うのが嫌で嫌でしょうがないんや」と〝豪語〟していましたが、そんな強気な態度を取れるのは西武戦だけ。まあシーズンが終わってみれば、キッチリ西武にも負け越していましたが…。
そんな昔話を持ち出すのは中日には失礼かもしれませんが、阪神戦だけを見ていると、このチームが借金14で5位に低迷しているのは、とても信じられない気持ちになります。阪神戦では11勝11敗で、1点差ゲームは7勝3敗。強力な投手陣を誇り、接戦には強いはずの阪神に対して、接戦ではむしろ競り勝つ試合が多いのです。もう、これはセ界の七不思議!? でしょう。
今季の阪神のカード別の対戦成績を確認すると巨人には17勝8敗、DeNAには13勝7敗2分け、広島には17勝6敗、ヤクルトには14勝7敗1分け。交流戦では18試合で8勝10敗です。交流戦を除き、中日以外のセ5球団には圧勝しています。中日とは残り3試合。全部、甲子園球場での試合です。まだまだ対戦成績も流動的ですが、ここまでの戦績を考えれば阪神は中日を苦手にしていたーと言い切ってもいいでしょう。
では、どうして中日は阪神に強いのか? まず思いつくのが井上一樹監督(54)の存在です。阪神では矢野燿大監督時代の2020年から3シーズン在籍していました。1軍打撃コーチを1シーズン務めた後、21年から2シーズンは1軍ヘッドコーチとして、矢野監督を支えたのです。矢野監督の退任と同時に退団し、1年間の評論家生活を経て、24年に中日の2軍監督に就任し、今季から1軍監督に昇格しています。なので、現在の阪神の主力選手とは気心も知れていて、チーム内の事情も熟知しているはずです。当然ながら、阪神の投手や打者の長所や弱点、性格面も把握していて、それをゲームの中で生かしていると見てもいいでしょう。
中日の指揮官の交代は確実に阪神戦の成績に出ています。立浪前監督が率いた昨季は7勝15敗3分け。2年前も9勝15敗1分けでした。立浪政権下では大きく負け越しているのに、井上監督が率いた今季は見違えるような戦いぶりです。阪神戦に限っては…。